ウマロ・シソコ・エンバロ

ウマロ・モクタル・シソコ・エンバロ

ウマロ・モクタル・シソコ・エンバロ（Umaro Mokhtar Sissoco Embaló、1972年11月23日 - ）は、ギニアビサウの政治家であり、2016年から1年間の首相経験を経て、2020年より同国の大統領を務めています。

学歴と語学力

エンバロ大統領は、リスボン工科大学で国際関係学の学位を、マドリード・コンプルテンセ大学で政治学と国際関係学の博士号を取得しています。母語であるポルトガル語に加えて、スペイン語、フランス語、アラビア語、スワヒリ語にも堪能であり、国際的な舞台で活躍するための高度な語学力を有しています。

軍歴と安全保障研究

エンバロ大統領は、軍にも准将として所属していました。また、世界各地で国家安全保障に関する研究にも従事しており、安全保障問題に関する深い知識と経験を持っています。

首相として

[2016年]]、エンバロは当時のジョゼ・マリオ・ヴァス大統領によって首相に任命されました。当時の政党であった[[ギニア・カーボベルデ独立アフリカ党]による信任投票では、圧倒的多数の賛成を得て承認されました。しかし、政治的危機を解決することができず、1年1ヶ月後にヴェス大統領に辞表を提出しました。

大統領として

2019年11月から12月にかけて行われた大統領選挙で、エンバロはドミンゴス・シモーズ・ペレイラ候補との決選投票に進み、12月29日の決選投票で54%の得票率を獲得して勝利しました。ペレイラ候補は選挙に不正があったとして訴訟を起こしましたが、最高裁判所は訴えを却下しました。

2022年2月2日には、エンバロ大統領の暗殺を企てたクーデター未遂事件が発生しました。犠牲者は出たものの、クーデターは未遂に終わりました。その後も議会との対立が続き、2022年5月16日には議会を解散し、同年12月18日に総選挙を実施する大統領令を発令しました。しかし、投票日前日になって、総選挙を2023年6月4日に延期する大統領令に署名しました。

選挙の結果、大統領与党連合のマデムG15は102議席中29議席にとどまる敗北を喫し、PAIGCが主導する『包括的同盟プラットフォーム＝テラ・ランカ』が過半数の54議席を獲得し勝利しました。8月7日には、元経済財政大臣でPAIGC所属のジェラルド・マルティンスが新首相に就任しました。

2023年12月1日には、首都ビサウで銃撃戦を含む衝突が発生しました。COP28出席のためドバイを訪問していたエンバロ大統領は、12月3日に帰国し、この衝突はクーデター未遂であったものの失敗に終わったと宣言しました。翌4日には、この衝突事件に対するマルティンス政権の対応が消極的であるとして議会を解散しました。2024年7月には、同年11月24日に議会選挙を実施する布告を出したものの、物流上の困難や資金不足を理由に選挙は延期されるとの観測が高まりました。エンバロ大統領は11月2日に延期を表明し、4日には選挙実施の布告を取り消し、代わりの実施日を決定しないまま延期を正式決定しました。

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