ウンターディーセン

ドイツ連邦共和国バイエルン州、オーバーバイエルン行政管区に位置するウンターディーセンは、ランツベルク・アム・レヒ郡に属する絵のように美しい町村です。この町はフックスタール行政共同体の一部を構成しており、歴史と自然が織りなす静かな環境を提供しています。

地理的特徴

ウンターディーセンは、かつてローマ帝国を結んだ重要な道であるクラウディア街道沿いに位置しています。町から数キロメートル東には、有名なロマンティック街道の一部である連邦道B17号線が走り、ドルンシュテッテンとの間を結んでいます。地形的には、レヒ川の西およそ2キロメートルに広がる高台、すなわち広い段丘の上に広がっており、東側の境界は古い氷河堆積物であるモーレンによって特徴づけられています。ヴィースバッハ川がオーバーディーセンおよびウンターディーセン地区を流れ、地域の景観に穏やかな趣を加えています。

歴史の足跡

ウンターディーセンの歴史は古く、西暦50年には既にローマのクラウディア街道がフュッセンからこの地を経由してアウクスブルク方面へと延びていました。この街道と近隣のレヒ川はローマ軍団の定住を促し、当時のコインや陶片といった遺物が今日まで発掘されています。文献に初めてその名が登場するのは1126年のことです。

町名の由来は、中世にこの地を治めたディーツェン家にあるとされています。この「ディーツェン」という名称は、古高ドイツ語で「盛り上がった山」を意味する「Diuzan」か、あるいは中高ドイツ語で「轟々と流れる川」を表す「Tosen」に起源を持つと考えられています。ディーツェン家の紋章であった金地に斜めに配された胸壁型は、現在のウンターディーセン町の紋章の原型となっています。現在の行政体としてのウンターディーセンは、比較的近年である1972年のバイエルン州の市町村再編によって成立しました。この再編により、それまでのウンターディーセンと、ドルンシュテッテン地区を含むオーバーディーセンが合併し、一つの自治体となりました。

自治体を構成する地区

ウンターディーセンは、公式には三つの地区から成り立っています。これらはドルンシュテッテン、オーバーディーセン、そしてウンターディーセン自身です。ヴィースバッハ川はオーバーディーセンとウンターディーセンを通過しており、ドルンシュテッテンはこれらの地区からやや東に離れた場所に位置しています。

文化と見所

ウンターディーセンとその周辺地域には、豊かな歴史を物語る多くの建造物や文化施設があります。

高台には中世後期にフライベルク家によって建設されたウンターディーセン城が威容を誇っています。また、町の景観を形成する上で重要な役割を果たしているのが、各地区に立つ歴史ある三つの教会です。ウンターディーセンには18世紀に建てられた聖ニコラウス教会、オーバーディーセンには聖ルパート教会、そしてドルンシュテッテンには15世紀に建立された聖ガンゴルフ教会があります。これらの教会建築は、それぞれの時代の信仰と芸術を今に伝えています。

さらに、町の歴史的な特徴を際立たせているのが、数々の世俗建築です。例えば、ドルンシュテッテンには1611年に遡る古い水車小屋があり、かつての生活を偲ばせます。オーバーディーセンに残る1857年建造の旧校舎も、地域の歴史の一端を担っています。

文化施設としては、オーバーディーセン地区にあるマルラ美術館が特筆されます。この美術館は、ミュンヘン出身の画家オスヴァルト・マルラ（Oswald Malura）の作品を中心に展示しています。マルラは1955年にこの地を訪れて以来、オーバーディーセンに魅せられ、土地を購入してアトリエを構えました。彼はここで定期的に創作活動を行い、後に1977年には古い農家を買い取って改築し、美術館として開館しました。マルラはここを単なる展示スペースとしてだけでなく、「同好の士の魂が出会い交流する場」と位置づけていました。現在もこの建物がマルラ美術館として多くの人々を迎えています。

行政

ウンターディーセンの町政は、現在の町長アレクサンダー・エントホーファー氏によって率いられています。町議会は12名の議員で構成されています。

町の紋章は、雲形の分割線によって斜めに二分割されたデザインです。向かって左上（ヘラルド学的には向かって右側）の青地には金色のミトラ（司教冠）が描かれ、向かって右下（同左側）の金地には、向かって左上に向かって斜めに黒い槍が配されています。これは町の歴史や由来に関連するシンボルと考えられます。

また、ウンターディーセンは国際的な交流も行っており、イタリアのトレンティーノ＝アルト・アディジェ州にあるディマーロ、そしてフランスのイヴリーヌ県に位置するOrgerusと姉妹都市提携を結んでいます。

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