エキサイトバイク

エキサイトバイク (EXCITEBIKE)

『エキサイトバイク』は、1984年11月30日に任天堂から発売されたファミリーコンピュータ用ゲームソフトです。モトクロスを題材にしたレースゲームで、そのシンプルながら奥深いゲーム性と、当時としては画期的なコースエディット機能が人気を博しました。

ゲーム概要

本作は、モトクロッサーを操作してコースを走り、ライバルとのレースやタイムアタックに挑戦するゲームです。アクセルとターボを使い分け、ジャンプや障害物を乗り越えながら、ゴールを目指します。ターボは強力な加速が得られる反面、使いすぎるとオーバーヒートしてしまうため、戦略的な使用が求められます。

ファミリーコンピュータ版の発売後、アーケードゲーム『VS.エキサイトバイク』や、ディスクシステム版も登場しました。その後も、「ファミコンミニ」シリーズとしてゲームボーイアドバンスに移植されたり、WiiやWii Uのバーチャルコンソールで配信されたりと、様々なプラットフォームでプレイできるようになりました。2011年には、ニンテンドー3DS版が「3Dクラシックス」としてダウンロード配信されています。

ゲームシステム

レースモード

FC版では5つ、VS.版では3つのコースから1つを選び、チャレンジレースに挑戦します。規定タイムをクリアすると、エキサイトバイク本戦に出場できます。本戦で規定タイムをクリアすると、FC版では次のコースの本戦へ、VS.版では次のコースのチャレンジレースへと進みます。

ソロプレイのモードと、CPU3台と併走するモードがあります。CPUと接触すると、後ろのマシンが転倒します。VS.版では、ソロプレイはチャレンジレースのみ、CPU併走は本戦のみとなっています。

操作方法

プレイヤーは、A/Bボタンで2種類のアクセルを使い分けます。

Aボタン: 加速率は低いが、温度計が上がりにくい。
Bボタン (ターボ): 加速率は高いが、温度計が上がりやすい。オーバーヒートに注意。

コース上にはクールパッドがあり、通過すると温度計が急激に下がります。

着地時にバイクが傾いていると転倒するため、ジャンプ中の姿勢制御も重要です。転倒した場合は、A/Bボタンを連打することで、復帰を早めることができます。

ウィリー走行しないと転倒するフェンスや、通過するとスピードが落ちるぬかるみなど、様々な障害物がコース上に配置されています。

デザインモード

本作の大きな特徴の一つが、コースを自由に作成できるデザインモードです。ジャンプ台、スーパージャンプ台、ギャップ、ぬかるみ、クールゾーンなど、全19種類の障害物を組み合わせて、オリジナルのコースを作成できます。

ファミリーベーシックとデータレコーダを使用すれば、作成したコースをカセットテープに保存することもできました。バーチャルコンソール版とVS.版では、周辺機器なしでコースを保存できます。

VS.エキサイトバイク

アーケード版として登場した『VS.エキサイトバイク』は、ファミリーコンピュータ版から以下の点が変更・追加されています。

得点と残機の概念が追加
各ステージのベストタイムが記録される
3面クリアごとに、ボーナスステージが挿入される

評価

『エキサイトバイク』は、シンプルながら奥深いゲーム性と、コースエディット機能が評価され、多くのファンを獲得しました。ゲーム雑誌などでも高く評価されており、特にジャンプという要素に焦点を絞ったゲームデザインが評価されています。ターボ機能の使いどころや、着地のタイミングなど、プレイヤーの腕が試されるゲーム性も魅力です。

関連作品

エキサイトバイク ぶんぶんマリオバトル（1997年、スーパーファミコン サテラビュー）
エキサイトバイク64（2000年、NINTENDO64）
エキサイトバイク ワールドレース（2009年、WiiWare）
* マリオカート8（2014年、Wii U） - DLCコースとして登場

『エキサイトバイク』は、その革新的なゲームシステムと、自由度の高いコースエディット機能で、レースゲームの新たな可能性を切り開いた作品と言えるでしょう。

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