エクストラドーズド橋

エクストラドーズド橋

エクストラドーズド橋は、プレストレスト・コンクリート橋の一つであり、その特徴的な外ケーブル構造により主桁を支える設計がなされています。この橋は、市場における新しい選択肢として位置づけられ、特に1994年に完成した小田原ブルーウェイブリッジが世界初のエクストラドーズド橋として知られています。さらに、2000年にはフィンバック構造の鳴瀬川橋梁、2001年には北海道森町にある望景橋なども施工され、その技術は進展を続けています。

構造的特長

エクストラドーズド橋は、通常の外ケーブル構造と異なり、主桁上面にも外ケーブルを配置し、主塔によって支えられるという独自の設計を取り入れています。これにより、外観はPC斜張橋に似ているものの、橋の挙動は一般的な桁橋に近くなっています。主桁は非常に剛性があり、斜材の角度が水平に近いため、主に交通荷重によって生じる応力振幅を抑えることができます。この設計的な工夫により、斜材の疲労強度が向上し、張力を大きく設定できるため、使用する材料を減少させ、コスト削減も実現できます。特に支間長が200メートル以下の場合、コスト面でのメリットが特に高いとされています。

特殊形状の応用

エクストラドーズド橋には、さまざまな特殊形状が採用されています。例えば、上部で外に飛び出したケーブルをコンクリートで固めたフィンバック橋形式や、桁下部にケーブルが飛び出す特異な構造などがそれにあたります。これらの設計は目的や場所に応じた柔軟な対応を可能にし、さらに多様な橋梁のスタイルを提供します。

代表的な橋梁

エクストラドーズド橋の中で特に注目される橋梁には以下のものがあります：

• - 小田原ブルーウェイブリッジ（270 m、1994年）
• - 蟹沢大橋（380 m、秋田県、1995年）
• - つくはら橋（323 m、兵庫県、1996年）
• - マルセロ・フェルナン橋（410 m、フィリピン、1997年）
• - 唐櫃新橋（260 m／285 m、兵庫県、1998年）
• - 保津橋（368 m、京都府、1999年）
• - 湾岸揖斐川橋（1,397 m）や湾岸木曽川橋（1,145 m）など、長大スパンのものも含まれています。

これらの橋梁は、それぞれが異なる歴史や背景を持ちながら、日本国内外におけるエクストラドーズド橋の発展を物語っています。また、これらの名橋の完成により、この橋の設計技術が広がり、多くの地域に新たなインフラを提供しています。

最後に

エクストラドーズド橋は、斬新なデザインと構造によって現代の橋梁建設において重要な役割を担っています。この技術は、特に技術的な進展とともにコスト合理化が求められる今日の社会において、その需要の増加が期待されています。今後、新たな技術が投入されることで、さらに多くのエクストラドーズド橋が誕生することに寄与するでしょう。

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