エクスプローラー4号

エクスプローラー4号（Explorer 4、Satellite 1958 Epsilon）は、1958年7月6日にアメリカによって打ち上げられた人工衛星です。このミッションは、アメリカ国防総省の国防高等研究計画局（DARPA）が計画したもので、当初は2つの衛星を打ち上げ、地球の磁気圏、特にヴァン・アレン帯とその帯上での核爆発の影響を研究することを目的としていました。しかし、実際にはエクスプローラー4号のみが打ち上げられました。

衛星は円柱状の形状をしており、その主な目的は、エネルギー粒子（陽子と電子）の詳細な観測を行うことでした。このために、様々な観測装置が搭載されていましたが、打ち上げ後、予期せぬ衛星の回転運動が発生し、観測データの解釈が非常に困難になるという問題が生じました。

エクスプローラー4号には、複数の検出器と送信機が搭載されていました。低出力送信機とプラスチック・シンチレーター探知器は、1958年9月3日に故障し、その機能を停止しました。その後、2本のガイガー＝ミュラー管とヨウ化セシウム鉱石検波器は、1958年9月19日まで正常に作動を続けました。高出力送信機は、1958年10月5日に信号を停止しましたが、これらの故障はすべて電動バッテリーの消耗が原因であると考えられています。

エクスプローラー4号は、その使命を終えた後、約454日間軌道上に滞在し、1959年9月3日に軌道減衰を起こし、大気圏に再突入しました。

このミッションは、初期の宇宙探査において重要な役割を果たし、地球の磁気圏に関する貴重なデータを提供しました。また、衛星の回転運動が観測データに与える影響という新たな課題を浮き彫りにし、今後の衛星設計において考慮すべき重要な教訓となりました。

関連事項

アーガス作戦
エクスプローラー計画

外部リンク

* NASA's Explorer Missions

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