エスクード

エスクード（escudo [ɨʃˈkudu]）は、現在カーボベルデ共和国で通用している通貨単位であり、かつてはポルトガルおよびその植民地などで用いられていた通貨単位です。

「エスクード」という名称は、ポルトガル語で「盾」を意味します。この名前は、ジョアン5世の時代から鋳造されていたエスクード金貨に由来します。金貨の片面には王の肖像が、もう一面には盾（ポルトガルの国章）があしらわれていました。盾の紋章が通貨の名称になったのは、当時の社会において、国家の象徴としての盾が重要な意味を持っていたことを示唆しています。

以下に、エスクードが使用されていた、または使用されている国と地域を列挙します。

現行通貨

カーボベルデ・エスクード

廃止された通貨

ポルトガル・エスクード

旧ポルトガル植民地

アンゴラ・エスクード
サントメ・プリンシペ・エスクード
ポルトガル領インド・エスクード
ポルトガル領ギニア・エスクード
ポルトガル領チモール・エスクード
モザンビーク・エスクード

上記以外

スペイン・エスクード
チリ・エスクード

ポルトガル・エスクードは、ユーロ導入に伴い廃止されました。旧ポルトガル植民地で使用されていたエスクードも、それぞれの国の独立や通貨制度の変更により、廃止されています。スペインやチリでもかつてエスクードが使用されていましたが、これらの国でも別の通貨に切り替えられています。

カーボベルデ・エスクードは、現在もカーボベルデ共和国で流通しており、同国の経済を支える重要な役割を果たしています。 ポルトガルの歴史と深く結びついたエスクードは、通貨の名称を通して、その歴史を今に伝えています。

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