エスタディオ・ダ・ルス

エスタディオ・ダ・ルス

エスタディオ・ダ・ルスは、ポルトガルのリスボンに位置するサッカースタジアムであり、スポーツチームSLベンフィカの本拠地です。このスタジアムは一般に「光のスタジアム」と訳されており、その名称には深い意味が込められています。

名称の由来

スタジアムの名前は、「ノッサ・セニョーラ・ダ・ルス」（我等が光の貴婦人）から取られたもので、リスボン市の区名でもあります。サポーターたちはこのスタジアムを「ラ・カテドラル」と呼び、親しみを込めています。また、この「ダ・ルス」という名称は、ポルトガルのカトリック文化に根ざした概念であり、聖なる光を象徴しています。特に英語圏では、このスタジアムは「ザ・スタジアム・オブ・ライト」として知られています。

歴史的背景

エスタディオ・ダ・ルスの前身である旧スタジアムはかつて、収容人数120,000人を誇り、世界最大規模のスタジアムの一つとして名を馳せました。1954年にSLベンフィカのホームスタジアムとして建設され、その後も数多くの重要な試合の舞台となりました。特に、1991-92年のUEFAカップウィナーズカップ決勝や、1991年のFIFAワールドユース選手権決勝戦は、その歴史に残る出来事です。

旧スタジアムでは、ワールドユース決勝においてポルトガル対ブラジルの試合が行われ、観客が127,000人に達するなど、注目を集めました。しかし、時代の流れとともに、より近代的な設備を備えたスタジアムの必要性が高まりました。

新スタジアムの建設

1999年にポルトガルで開催予定のUEFA欧州選手権2004の会場として旧スタジアムが選ばれたことを受け、SLベンフィカは新しいスタジアムの建設を提案しました。これにより、旧エスタディオ・ダ・ルスは2002年に取り壊され、現在の新しいスタジアムが建設されることになりました。新スタジアムはアメリカの建築会社ポピュラスに属するデイモン・ラヴェルによって設計され、収容人数は65,647人に設定されました。

新スタジアムは2003年に建設が始まり、同年10月に遂に完成を迎えました。オープニングマッチとして、ベンフィカとウルグアイのクルブ・ナシオナル・デ・フットボールとの親善試合が行われ、観客で賑わいました。その後、2004年にはEURO2004の決勝戦を含む複数の試合がここで開催され、欧州のサッカーシーンでの存在感をさらに強めました。

現在の活動

エスタディオ・ダ・ルスは、その後も数々の重要な試合の会場として利用され続けています。2014年にはUEFAチャンピオンズリーグ決勝の会場にも選ばれ、2020年にも再度同様のイベントが予定されています。このスタジアムは単にスポーツの場に留まらず、リスボン市民にとっても特別な場所としての役割を果たしています。エスタディオ・ダ・ルスは、サッカーファンにとって夢の聖地であり続けることでしょう。

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