エダヒゲムシ

エダヒゲムシ（枝髭虫）

エダヒゲムシは、多足亜門エダヒゲムシ綱に属する微小な節足動物の総称であり、世界中の土壌に広く分布しています。その特異な形態から「ヤスデモドキ（擬馬陸）」とも呼ばれ、少脚類に分類されることもあります。

形態

エダヒゲムシの幼生は3対の脚を持っていますが、成長の過程で脱皮を繰り返すたびに脚の数が増加し、最終的には9対から11対になります。循環器系である心臓や視覚器官である眼は持っていません。多くの種では気管が退化していますが、ネッタイエダヒゲムシ目の種は例外です。

体は柔軟な円筒形で、一対の触角が特徴的です。この触角は、側方に3本の枝を出すという独特の形状をしており、「エダヒゲムシ」という名前の由来となっています。

分類

2011年の時点で、830種以上のエダヒゲムシが確認されています。日本列島においては、2008年時点で約30種が知られており、未発見の種や亜種が約80種存在すると推定されています。

エダヒゲムシの分類は以下の通りです。

ネッタイエダヒゲムシ目 Hexamerocerata
ネッタイエダヒゲムシ科 Millotauropodidae
エダヒゲムシ目 Tetramerocerata
エダヒゲムシ科 Pauropodidae (＝Afrauropodidae)
Colinauropodidae
Eirmopauropodidae
Polypauropodidae
Amphipauropodidae
Diplopauropodidae
Antichtopauropodidae
ウロコエダヒゲムシ科 Brachypauropodidae
Hansenauropodidae
ヨロイエダヒゲムシ科 Eurypauropodidae
Sphaeropauropodidae

生態

エダヒゲムシは土壌中に生息し、主に菌類を食べて生活しています。土壌生態系において重要な役割を果たしていると考えられています。

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