エディンバラ国際フェスティバル

エディンバラ国際フェスティバルは、スコットランドの首都エディンバラで毎年8月から9月にかけて3週間にわたり開催される、世界有数の舞台芸術の祭典です。オペラ、演劇、音楽（特にクラシック[[音楽]]）、ダンスなど、様々な分野で世界トップレベルの芸術家たちが集結し、洗練されたパフォーマンスを繰り広げます。

歴史

フェスティバルの起源は、第二次世界大戦終結直後の1947年。荒廃からの復興を目指し、「人間精神の開花の礎を提供し」、スコットランド、イギリス、そしてヨーロッパ全体の文化的生活を豊かにするという希望に満ちた目標を掲げて始まりました。創設者には、グラインドボーン音楽祭の総監督であったルドルフ・ビング、ブリティッシュ・カウンシルのスコットランド代表ヘンリー・ハーヴェイ・ウッド、そしてエディンバラ市民の有志が名を連ねました。当初より、フェスティバルは毎年8月に開催されています。

1985年には、蜷川幸雄演出による『マクベス』が上演され、国際的に高い評価を受けました。

現状

現在、フェスティバルの拠点は、エディンバラ城の近くに位置する、かつてスコットランド国教会の集会場として使われていた壮麗なゴシック建築の建物「ザ・ハブ」に置かれています。

フェスティバルは、チケット収入、放送権料、広告収入、寄付金、そしてエディンバラ市からの公的補助金などを財源として運営されています。例えば、2004年度の総予算は680万ポンドで、内訳はチケット売り上げが27%、その他収入が4%、広告料と寄付金が27%、公的補助金が42%でした。同年には、33万5千人がフェスティバルの演目を鑑賞し、その内訳は地元スコットランド人が60%、イギリスの他の地域からの観客が26%、海外からの観客が14%となっています。

フェスティバル期間中の公演に加え、教育や芸術活動支援のためのワークショップや講演会なども年間を通して開催されています。

主な会場

アッシャー・ホール（収容人数2,300人）
フェスティバル・シアター（収容人数1,800人、主にオペラ上演用）
エディンバラ・プレイハウス（収容人数2,900人）
ロイヤル・ライシューム・シアター（収容人数650人）
クイーンズ・ホール（収容人数920人）
ザ・ハブ（収容人数420人）

同時期に開催される他のフェスティバル

エディンバラ国際フェスティバルと同時期には、約10の他のフェスティバルも開催され、これらを総称して「エディンバラ・フェスティバル」と呼びます。エディンバラ国際映画祭やエディンバラ国際ブック・フェスティバルなどが有名ですが、中でも最も知られているのはエディンバラ・フェスティバル・フリンジで、元々は国際フェスティバルの一環として始まったものが、現在では世界最大の芸術祭へと発展しています。

期間中は、エディンバラ城内で毎夜ミリタリー・タトゥー（軍楽隊の分列行進ショー）が開催され、街の至る所で大道芸人がパフォーマンスを繰り広げ、荘厳な古都エディンバラは華やかな祭りの雰囲気に包まれます。

もう一度検索