エディー・ジョーンズ (バスケットボール)

エディー・ジョーンズ：多才なスコアリングガードのNBAキャリア

エディー・ジョーンズ（Eddie Charles Jones、1971年10月20日生まれ）は、アメリカ合衆国フロリダ州出身の元プロバスケットボール選手です。NBAで14シーズンに渡り、シューティングガードとして活躍しました。198cm、91kgの体格を生かしたプレーで、「EJ」の愛称で親しまれました。

大学時代とNBA入り

テンプル大学に進学したジョーンズは、2年生の時にアトランティック・テン・カンファレンスの年間最優秀選手に選ばれる活躍を見せ、チームをNCAAトーナメントElite8に導きました。3年生時には平均19.2得点、6.8リバウンドを記録。通算100アシスト100ブロック以上を達成した同校初の選手として、その名を刻みました。その後、NBAドラフトにアーリーエントリーを決意します。

1994年のNBAドラフトで、ジョーンズはロサンゼルス・レイカーズから1巡目10位で指名を受け、NBA選手としてのキャリアをスタートさせました。ルーキーシーズンから平均14得点、2スティールを記録し、オールルーキーファーストチームに選出されるなど、その才能を発揮。オールスターウィークエンドのルーキーチャレンジでは、ゲームハイの25得点を挙げてMVPを獲得しました。

レイカーズ時代：チームの再建に貢献

マジック・ジョンソンの引退後、低迷が続いていたレイカーズでしたが、ジョーンズの加入を機にチームは徐々に成績を向上させていきました。1996年にはシャキール・オニールが加入し、レイカーズは再び西地区の強豪としての地位を確立。ジョーンズはオニールに次ぐチーム2番目のスコアラーとしてチームを牽引し、1996-1997シーズンにはチームトップの通算得点を記録しました。また、このシーズンにはオールディフェンスチームにも初めて選出され、NBAオールスターゲームにも初出場を果たしました。

1997-1998シーズン、レイカーズは61勝21敗という好成績を残し、カンファレンスファイナルに進出。NBAファイナル制覇も視野に入るほどの成長を見せましたが、ジョーンズは急成長を遂げた若手シューティングガード、コービー・ブライアントとポジションが重なることになり、1998-1999シーズン中にエルデン・キャンベルと共にシャーロット・ホーネッツへ放出されることとなりました（レイカーズは2000年からNBA3連覇を達成）。

ホーネッツ、ヒートでの活躍

ホーネッツで過ごした1999-2000シーズン、ジョーンズは平均20.1得点、4.8リバウンド、4.2アシスト、2.7スティールを記録し、自身初のオールNBAサードチームに選出。3シーズン連続でオールディフェンスセカンドチームにも選ばれました。20.1得点はチームトップ、2.7スティールはリーグトップの数字であり、個人としては自己最高のシーズンとなりました。

翌2000-2001シーズンには、サイン・アンド・トレードでマイアミ・ヒートに移籍。この大型トレードは、ジャマール・マッシュバーンやアンソニー・メイソンなどを巻き込む大規模なものでした。ヒートでも毎シーズン平均18得点を記録するリーディングスコアラーとして活躍しましたが、2001-2002シーズン以降、アロンゾ・モーニングの体調不良などにより、ヒートは低迷期に入り、ジョーンズはヒートで初めてプレイオフ不出場を経験しました。2002-2003シーズンまで我慢の日々が続きましたが、ヒートは2003年のNBAドラフトでドウェイン・ウェイドを指名。翌2004年には、ジョーンズのかつてのチームメイトであるシャキール・オニールをトレードで獲得し、ヒートはイースタンカンファレンス屈指の強豪へと成長しました。

グリズリーズ、ヒート復帰、そして引退

ヒートは2005年のオフに、5チーム13選手が絡む大規模なトレードを敢行。ジョーンズはジェームス・ポージー、ジェイソン・ウィリアムスとの交換でメンフィス・グリズリーズに放出されました（ヒートは翌シーズンに初優勝を果たす）。

30代半ばに差し掛かっていたジョーンズは、グリズリーズで2年目となる2006-2007シーズンには平均得点が二桁を割り込み、シーズン中にグリズリーズを解雇されました。フリーエージェントとなったジョーンズと契約したのは、古巣のヒートでした。前シーズン優勝チームは、オニールやウェイドの故障などで苦しいシーズンを送っていましたが、ジョーンズの復帰から徐々に調子を上げ、プレイオフに出場。しかし、1回戦で4戦全敗を喫しました。オフにフリーエージェントとなったジョーンズは、ダラス・マーベリックスと契約し、1シーズンだけプレーした後、現役を引退しました。

プレイスタイル

シューティングガード以外にスモールフォワードもこなすスウィングマンとして、高いディフェンス力が持ち味でした。オフェンスではペネトレイト、アウトサイドシュートの両方で貢献できる、多才な選手でした。人や試合に対する誠実で真面目な姿勢も高く評価されていました。

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