エドゥアルド・ロナルディ

エドゥアルド・ロナルディ：融和を求めた軍人政治家

エドゥアルド・エルネスト・ロナルディ・ドゥーセ（1896年9月15日 - 1956年3月22日）は、アルゼンチンの軍人であり政治家です。彼は1955年9月23日から11月13日まで、事実上のアルゼンチン大統領として国を率いました。

生涯

ロナルディは1896年、ブエノスアイレスで生まれました。軍人としての道を歩み、1942年にはラモン・カスティーヨ大統領の下でチリに駐在武官として派遣されます。しかし、間もなくスパイ容疑をかけられ、チリ政府から国外追放処分を受けました。

帰国後、ロナルディはカスティーヨ大統領に対する1943年のクーデターに参加。その後、1946年までワシントンD.C.に駐在武官として派遣され、帰国後はアルゼンチン国内で勤務しました。

大統領就任と失脚

熱心なカトリック教徒であり、国粋主義者でもあったロナルディは、1955年9月16日に発生したフアン・ペロン大統領に対するクーデター後の軍事政権で指導者に指名されました。彼はブエノスアイレス入城の際、「クリスト・ヴェンセ」（Cristo Vence, 「キリストの勝利」の意味）という歌で熱烈に迎えられました。

しかし、ロナルディが掲げた「勝者も敗者も無く」(neither victors nor vanquished)というスローガンは、旧体制派（ペロン派）との融和を目指すものであり、軍部内のリベラル派から強い反発を受けました。結果として、彼はわずか2ヶ月余りで大統領の座を追われることとなり、後任にはペドロ・エウヘニオ・アランブルが就任しました。

その後

失脚後、ロナルディは癌を患い、治療のため一時的にアメリカへ移りました。1956年3月22日、ブエノスアイレスで癌により死去しました。

ロナルディは、その短い大統領在任期間において、アルゼンチンの政治的対立を緩和しようと試みましたが、その試みは成功しませんでした。彼の生涯は、アルゼンチンの激動の20世紀における政治的、社会的葛藤を象徴するものと言えるでしょう。

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