エドマンド・キング・ハウス

エドマンド・キング・ハウスの歴史と建築様式

エドマンド・キング・ハウスは、アメリカ合衆国アラバマ州モンテベロに位置する歴史的な建物です。この建物は、モンテベロ大学のキャンパス内にあり、教育機関としてさまざまな形で利用されています。最初にこの家を建てたのは、バージニア州出身のエドマンド・キングで、彼は1817年にアラバマの地に足を踏み入れました。いずれは彼の財産の一部が教育や地域社会の発展に寄与することになります。

エドマンド・キングは、1823年に最初の住居としてログハウスを建設した後、プランテーションオーナーとして成功を収めました。彼はその後、教会や学校、道路関連の土地を寄付し、その中には、モンテベロ大学の前身であるアラバマ女子実業学校のための土地もありました。キングは1863年に亡くなると、彼の義理の息子がこの建物を相続し、1908年には実業学校に譲渡されます。以降、この建物は教室や事務室として使用され、さらには家政学の実習場や男子学生の夏場の寄宿舎としても役立てられました。現在では、大学訪問者のためのゲストハウスとして利用されています。

建築様式はフェデラルスタイルで、2階建ての構造を持ち、イギリス積の煉瓦で作られています。目を引く特徴のひとつは、主玄関の上に設けられた4灯の無目です。この玄関には、平らな装飾用のアーチが施されており、これは石材を模した漆喰で作られています。1階の窓は、下部に6枚、上部に9枚のガラス板を持つ上げ下げ窓で、2階の窓は上下ともに6枚のガラス板から成っています。

内部の空間はセントラル・パッセージ・ハウスの形式を取り、中央の廊下を挟むようにして両側に2つの部屋があります。また、各部屋にはアダム様式の暖炉のマントルピースが取り付けられています。外観は19世紀半ばの漆喰に溝を施して石を模したスタイルが特徴で、正面にはポルチコ（柱と屋根のある玄関）があります。背面には後から追加されたエルという構造がありましたが、この部分は1973年から1974年にかけて行われた改修時に撤去されています。

エドマンド・キング・ハウスは、その住宅及び教育機関としての歴史的な重要性から、1972年にアメリカ合衆国の国家歴史登録財に登録されました。これは、建物の美しい建築様式だけでなく、その背景にある歴史や文化にも価値があることを示しています。現在は、キャンパスの一部として大学生活に彩りを加え、訪れる人々に歴史的な魅力を提供し続けています。

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