エリアなかいち

エリアなかいち：秋田市中心部の再開発拠点

エリアなかいちは、秋田県秋田市中心部の中通一丁目に位置する大規模な再開発地域です。秋田赤十字病院が郊外に移転した跡地約1.7haを活用し、総事業費約135億円（公費約80％負担）を投じて整備されました。

再開発の経緯と変遷

エリアなかいちの再開発計画は、秋田赤十字病院の移転（1998年）を契機に始まりました。当初は芸術・文化ホールを核とした複合施設が構想されましたが、事業計画の見直しを経て、秋田県立美術館（平野政吉コレクション）、秋田市にぎわい交流館AU、商業施設、住宅棟、広場などを備えた現在の姿となりました。

計画の過程では、秋田キャッスルホテルの再開発事業からの撤退や、東日本大震災による工事遅延など、様々な困難がありました。当初は2012年4月のオープンを目指していましたが、最終的には7月5日に商業施設・駐車場棟が先行開業、7月21日に交流館と美術館（暫定開館）が開館する形となりました。美術館は空調設備の調整のため、本格開館は翌年9月28日にずれ込みました。

施設概要

エリアなかいちは、以下の施設から構成されています。

秋田市にぎわい交流館AU: 多目的室、工房スペース、ギャラリーなどを備えた文化交流施設。「まち発見ステーション」機能も担い、秋田市の魅力を発信しています。
秋田県立美術館 平野政吉コレクション: 藤田嗣治作品など、貴重な美術品を所蔵する美術館。安藤忠雄氏の設計による建物が特徴です。
商業施設・駐車場棟: 約3700m²の商業施設と約500台収容の駐車場を備えています。当初は「サン・マルシェ」が核店舗として営業していましたが、売上の不振により撤退。その後、「@4の3」としてリニューアルオープンしています。
住居棟: 賃貸住宅、ケアハウス、分譲住宅を備えた13階建ての高層住宅です。
* 広場: 「にぎわい広場」と「なかいち広場」の2つの広場があり、イベントなどに利用されています。ストリートピアノも設置され、市民に親しまれる空間となっています。

開業後の状況と課題

エリアなかいちは開業当初、多くの来場者を集め順調なスタートを切りましたが、核テナントの撤退など、商業施設の運営は課題を抱えています。商業施設の活性化は、エリアなかいち全体の活性化にとって重要なポイントとなります。

アクセス

JR秋田駅西口から徒歩10分程度、またはバスでアクセスできます。中心市街地を循環する100円バス「ぐるる」も利用可能です。

まとめ

エリアなかいちは、秋田市の都市再生を象徴するプロジェクトとして、様々な施設が一体となった複合空間を形成しています。しかし、商業施設の課題など、今後の発展のためには更なる努力が必要となります。今後、エリアなかいちがどのように発展していくのか、注目が集まります。

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