エリック・リンド

エリック・リンド（Erik Lindh、1964年5月24日 - ）は、スウェーデンの卓球選手であり、その輝かしいキャリアを通じて数々の実績を残しました。特に、1980年代から1990年代にかけてのスウェーデン卓球界の黄金時代を、ヤン＝オベ・ワルドナーらと共に牽引したことで知られています。

リンドは左利きであり、独特のバックハンドサービスと、両ハンドから繰り出される精度の高いループドライブを武器に活躍しました。彼のプレースタイルは、相手を翻弄する巧妙さと、積極的な攻撃性を兼ね備えており、多くのファンを魅了しました。

彼のキャリアにおけるハイライトの一つは、1988年のソウルオリンピック男子シングルスでの銅メダル獲得です。このメダルは、スウェーデン卓球界にとって大きな誇りとなり、リンド自身の名声を不動のものとしました。また、1992年のバルセロナオリンピックにも出場し、国際舞台でその実力を発揮しました。

リンドは、世界卓球選手権においても、スウェーデン代表チームのメンバーとして数々のメダルを獲得しています。1989年、1991年、1993年には団体戦で優勝を果たし、1983年、1985年、1987年、1995年には準優勝に輝きました。これらの成績は、スウェーデンが世界卓球界を席巻した時代を象徴するものと言えるでしょう。

ヨーロッパ卓球選手権では、ダブルスで2度の優勝を果たしています。1986年にはヤン＝オベ・ワルドナーと、1992年にはヨルゲン・パーソンとペアを組み、その卓越したコンビネーションで対戦相手を圧倒しました。また、1984年にはワルドナーとのペアで準優勝も飾っています。

個人としても、リンドは1991年のヨーロッパトップ12で優勝するなど、ヨーロッパのトッププレーヤーとしての地位を確立しました。さらに、若い頃にはヨーロッパユース選手権ダブルスジュニアの部で優勝するなど、早くからその才能を発揮していました。

エリック・リンドは、そのプレースタイル、実績、そして人格において、スウェーデン卓球界、ひいては世界の卓球界に多大な影響を与えた人物です。彼の功績は、今後も長く語り継がれることでしょう。

主な成績は以下の通りです。

世界卓球選手権
団体優勝（1989年、1991年、1993年）
団体準優勝（1983年、1985年、1987年、1995年）
ヨーロッパ卓球選手権
ダブルス優勝（1986年：ワルドナーと、1992年：パーソンと）
ダブルス準優勝（1984年：ワルドナーと）
ヨーロッパトップ12 優勝（1991年）
ヨーロッパユース選手権
* ダブルスジュニアの部優勝（1979年）

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