エリート・モデル・マネジメント

エリート・モデル・マネジメントの概要

エリート・モデル・マネジメント（英: Elite Model Management）は、モデルエージェンシーの中でも特に影響力を持つ存在であり、世界のファッション業界において重要な役割を果たしています。本社はフランスのパリとアメリカのニューヨークに位置し、親会社であるエリートワールド S.A.はルクセンブルクに本拠地を構えています。

歴史的背景

エリートは1972年にジョン・カサブランカスとアラン・キットラーによってパリで創設され、その後急速に国際的な展開を果たしました。1977年には、初の国外事務所をニューヨークに開設し、アメリカ市場への進出を果たしました。この時期、エリートは世界中のモデルを探すためのコンテスト「エリートモデルルック」を1983年に初めて開催しました。このコンテストは、将来のスーパーモデルを育てる貴重な機会として知られるようになりました。

2000年には創立者のカサブランカスが退任し、エージェンシーの運営は新たなステージを迎えました。その後、2003年にはアジア市場にも本格的に進出し、シンガポールでのエリートモデルルックワールド決勝戦を開催しました。このイベントは後に上海でも開催され、エリートの国際的な存在感をさらに高めました。

しかし、エリートは時には危機にも直面しました。2009年にはエリート・ワールド S.A.の社長が違法薬物関連の問題で逮捕され、エージェンシーの評判に影響を及ぼしました。これを乗り越え、エリートはモデル業界におけるリーディングカンパニーとしての地位を維持しています。

業務内容

現在、エリート・モデル・マネジメントは、世界中におよそ30の事務所を展開し、2000名以上のモデルを抱える巨大なエージェンシーとなっています。リンダ・エヴァンジェリスタやナオミ・キャンベルといったスーパーモデルがここから輩出されており、エリートは多くの成功したキャリアをサポートしてきました。

加えて、エリートモデルルックはその独自のコンテストとして年々成長を続け、現在では70カ国800都市から年間35万人以上が参加するまでに規模を拡大しました。この大会はグローバルな舞台で注目されるイベントとなり、異なる背景を持つモデルたちにとっては夢の実現の場となっています。

日本における活動

日本市場においては、エリートジャパン（現在のネイムマネジメント）が1980年代初期からの業務提携を通じて活動しています。また、1987年に株式会社牧山事務所（現・ブルーミングエージェンシー）と提携し、「エリートフォリオ」を設立しましたが、その後解散しています。これらの活動を通じて、日本のモデル業界にもエリートの影響が色濃く残っています。

まとめ

エリート・モデル・マネジメントは、その豊かな歴史、国際的なネットワーク、そして多くの成功したモデルたちによって、ファッションとビジュアルアートの世界において欠かせない存在です。今後も、次世代の才能を発掘し、育成するプラットフォームとしての役割を果たし続けることでしょう。

もう一度検索