エルスワース空軍基地

エルスワース空軍基地

エルスワース空軍基地（英: Ellsworth Air Force Base）は、サウスダコタ州ラピッドシティに位置しているアメリカ空軍の軍事基地です。この基地は、主にB-1B戦略爆撃機を運用する第28爆撃航空団が所属しています。

基地の歴史

エルスワース空軍基地は、1941年にラピッドシティ陸軍航空基地として設立されました。1942年1月にはB-17戦略爆撃機部隊がここに配備され、第二次世界大戦が進行する中で、戦闘機や偵察機の乗員訓練基地としても機能しました。1948年にアメリカ空軍が独立すると、基地は新たな戦略航空戦力計画「ホブソン・プラン」に基づき再編成され、B-36Dを運用する第28爆撃航空団が創設されました。

1953年には現在の名称であるエルスワース空軍基地に改名され、1957年からはB-52C戦略爆撃機の配備が始まりました。その後もB-52の機種が更新され続け、1987年には最新のB-1B戦略爆撃機が配備されました。1994年には、カリフォルニア州のキャッスル空軍基地から第366航空団が移駐し、1997年にはアイダホ州のマウンテンホーム空軍基地へと移動しました。さらに、2019年3月27日にはB-21戦略爆撃機の配備基地に選定され、2020年代中盤にはその運用が開始される予定です。

環境問題

エルスワース空軍基地は、石油製品や廃溶剤、さらには放射性廃棄物による土壌や地下水への汚染が問題視されています。このため、1980年に軍事スーパーファンド・サイトに指定され、アメリカ空軍はアメリカ合衆国環境保護庁の監督のもと、12の汚染区域の浄化作業を行っています。具体的には、土壌の掘削、地下水の汲み上げ、処理システムの設置、埋立地の被覆やフェンスの設置などが実施されています。2007年には地下水の処理手法として現場還元処理が導入され、2016年時点でも継続的なモニタリングが実施されています。

また、2014年には水成膜泡消火薬剤（Aqueous Film Forming Foam, A-FFF）が原因と見られる有機フッ素化合物（Perfluorinated compound, PFC）の汚染の可能性がある地点が12か所特定され、約300の井戸がサンプリングされました。これに伴い、基地南端で行われていた訓練に関連する元消防士への調査も実施されました。

所在部隊

基地内には多くの部隊が配置されており、主に第8空軍隷下の第28爆撃航空団が中心です。この航空団には、B-1Bを運用する第34爆撃飛行隊や第37爆撃飛行隊が含まれています。その他にも、医療部隊や整備部隊、警備部隊、通信部隊など、多岐に渡る部隊が所属しており、エルスワース空軍基地はアメリカ空軍にとって戦略的に重要な役割を果たしています。

参考

更なる詳細を知りたい方は、エルスワース空軍基地の公式ウェブサイトや関連資料を参照してください。

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