エルトムーテ・フォン・ブランデンブルク

エルトムーテ・フォン・ブランデンブルク：ポメラニア公妃の生涯

エルトムーテ・フォン・ブランデンブルク（Erdmuthe von Brandenburg, 1561年6月26日 - 1623年11月13日）は、ブランデンブルク選帝侯ヨハン・ゲオルクの娘として生まれ、ポメラニア公ヨハン・フリードリヒの妃となった女性です。

生い立ちと結婚

エルトムーテは、ブランデンブルク選帝侯ヨハン・ゲオルクとその2番目の妃であるザビーナ・フォン・ブランデンブルク＝アンスバッハの長女として、ベルリンで生まれました。彼女は幼い頃から科学とラテン文学に親しみ、父親のお気に入りの子供として育ちました。

1577年、エルトムーテはシュテッティンでポメラニア公ヨハン・フリードリヒと結婚しました。当時、彼女はまだ15歳でしたが、ヨハン・フリードリヒは34歳でした。この結婚は、両家間の相続協定を改めて取り決める機会ともなりました。結婚生活は幸福であったと伝えられていますが、残念ながら子供は恵まれませんでした。流産後、侍女がエルトムーテに薬を投与しましたが、後にその侍女はエルトムーテを不妊にしたとして告発されるという事件も起きました。

公妃としての活動

エルトムーテは、甥であるザクセン選帝侯クリスティアン2世とヘゼヴィ・ア・ダンマークとの結婚に尽力しました。また、1596年には妹ゾフィーのために祈りの本を執筆しました。この本は、女性のための最古の祈りの本の1つとして知られています。

寡婦としての生活と晩年

1600年に夫ヨハン・フリードリヒが亡くなると、エルトムーテは寡婦財産としてシュトルプを受け取り、シュトルプ城に居を構えました。彼女はシュモルジン城の工事にも関わり、また、ミヒャエル・ブリュッゲマンをシュトルプ城教会の牧師に任命しました。エルトムーテは1623年、シュトルプでその生涯を閉じました。

エルトムーテ・フォン・ブランデンブルクは、公妃として、また一人の女性として、様々な形でその時代に貢献した人物でした。彼女の知性と信仰心、そして家族への愛情は、後世にも語り継がれています。

参考文献

* Daniel Martin Ernst Kirchner: The Electors and queens on the throne of the Hohenzollerns, Wiegandt & Greaves, 1867

もう一度検索