エルボー・バット

エルボー・バットについて

エルボー・バット（Elbow Bat）は、プロレスにおいて用いられる技の一つで、肘を利用した攻撃法です。エルボー・パッド（Elbow Pad）とも呼ばれ、主に相手の攻撃を妨害するために使われます。技の特徴は、片腕を曲げて肘を突き出し、その肘で相手を打つという点にあります。また、エルボー・バットの攻撃では、肘の先端での攻撃は通常ルールでは反則とされているため、レスラーは力加減やタイミングを巧みに調整する必要があります。

この技の威力は、非常に変動が大きく、成功させるためには高いテクニックが求められます。エルボー・バットは主に試合の序盤から中盤にかけて繋ぎ技として使用されることが多く、相手の気を引きつけるために効果的です。有名なレスラーである三沢光晴はこの技を巧みに操り、独自の派生技も数多く考案しました。そのため、彼の後輩であるレスラーたちも、この技を意識的に多用しています。

エルボー・バットの派生技

エルボー・バットには、いくつかの派生技があります。それぞれの技には独自のスタイルがあり、レスラーたちは状況に応じて使い分けます。

ランニング・エルボー

助走をつけて片腕を振りかぶりながら、相手の頭部にエルボー・バットを叩き込む技。三沢光晴はフィニッシュムーブとしてこの技を多用しました。

ローリング・エルボー

相手に背を向けた体勢からエルボーで攻撃する技です。進行方向を変える独特の回転動作が特徴です。

フライング・エルボー

相手に向かってジャンプし、エルボー・バットを叩き込む技。海外ではフライング・フォアアームと呼ばれています。

ダイビング・エルボー

コーナー最上段から飛び降り、相手にエルボーを打ち込む技です。三沢は特有の錐揉み回転を加えた空中技も披露しました。

スライディング・エルボー

助走しながら体を滑らせ、相手の顎にエルボー・バットを叩き込む技。これも一般的に試合の中で多く用いられています。

ワン・ツー・エルボー

ダブル・エルボーとも呼ばれ、左右の肘を交互に叩き込む技です。

マシンガン・エルボー

至近距離から小刻みにエルボーを連打する技。相手の後頭部をつかむことが多いです。

マウント・エルボー

相手の上に馬乗りになり、肘を相手に叩きつける技です。

エルボー・アタック

助走をつけて、コーナーにもたれる相手にエルボー・バットを打ち込む技です。

バックハンド・エルボー

背後の相手に肘を打ち込む技で、カウンターや返し技として用いられることがあります。

エルボー・スマッシュ

向かい合った相手の顔面に肘を突き上げて打ち込む技です。

エルボー・バットの魅力

この技の魅力は、単に力強いだけでなく、適切なタイミングや技術を駆使することで、観客や対戦相手を引き込むことができる点にあります。エルボー・バットは動きが軽快で、試合のテンポを崩さずに攻撃を繰り出せるため、試合展開を盛り上げる要素ともなっています。特に三沢光晴のような名レスラーが使うと、その威力や美しさは一層際立ちます。そのため、若手選手たちもこの技を習得しようと努力しているのです。エルボー・バットの多様な使用法は、プロレスの奥深さと選手の個性を際立たせる要素ともなっています。

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