エルンスト2世 (ザクセン＝コーブルク＝ゴータ公)

エルンスト2世の生涯と業績

エルンスト2世（1818年6月21日 - 1893年8月23日）は、第2代ザクセン＝コーブルク＝ゴータ公として1844年から1893年まで在位しました。彼はザクセン＝コーブルク＝ザールフェルト公エルンスト1世とその妃ルイーゼの間に長男として生まれ、1842年にはバーデン大公女アレクサンドリーネと結婚しましたが、子供はできませんでした。

1844年にエルンスト1世が亡くなると、エルンスト2世は公位を継承しました。彼の治世中に最も注目すべき出来事のひとつは、アメリカ南北戦争の際に見られました。エルンスト2世は、他のヨーロッパの君主たちの中で唯一、南部連合に領事を派遣する決断を下しました。1861年にはエルンスト・ラーフェンが領事に任命され、リッチモンドの連合政府に対して正式に外交的承認を求めました。これにより、彼と南部連合との独自の関係が築かれることとなります。

1893年8月23日、エルンスト2世はラインハルツブルン城で亡くなりました。その際には弟のアルバートが他界しており、公位の継承権を放棄したウェールズ公アルバート・エドワードもいたことで、アルフレッドが後を継ぎました。

音楽史における貢献

エルンスト2世は晩年においても文化的な影響を持ち続けました。特に1887年には、「ワルツ王」ことヨハン・シュトラウス2世をザクセン＝コーブルク＝ゴータの市民として迎え入れるという行動を取りました。これには、シュトラウスの離婚問題が絡んでおり、彼がプロテスタントへ改宗後、国籍を取得する形で離婚と再婚を実現させた背景があります。

また、エルンスト2世自身も音楽家として活動し、宗教音楽やオペラの作曲を手がけました。特に、フランツ・ドップラーによる『カシルダ幻想曲』は、彼のオペラ『カシルダ』からの旋律を基にしていることで知られています。彼の作品は、その時代の音楽文化に貢献し、後世に多大な影響を与えました。

エルンスト2世はその治世において、政治的な側面だけでなく文化的な面でも重要な役割を果たしたことがわかります。彼の生涯は、政治と音楽が交わる場面を多く持っており、当時の社会情勢の中での彼の選択は、後の時代にも語り継がれることでしょう。

もう一度検索