エル・スール

エル・スール (1983年のスペイン映画)

『エル・スール』（原題: El sur、英題: The South）は、スペインの巨匠ビクトル・エリセ監督が手がけた1983年のドラマ映画です。アデライダ・ガルシア・モラレスの同名短編小説を原作とし、エリセ監督にとっては2作目の長編作品にあたります。

制作当初、上映時間は3時間を予定していましたが、プロデューサーのエリアス・ケレヘタが後半部分の90分を認めず、最終的に95分の作品として完成しました。にもかかわらず、1983年のカンヌ国際映画祭に正式出品され、その芸術性の高さが評価されました。スペイン映画生誕100周年を記念した映画監督と評論家による投票では、歴代最高のスペイン映画第6位に選ばれるなど、映画史に残る傑作として広く認知されています。

あらすじ

物語の舞台は、スペイン北部のとある場所。少女エストレーリャは、父アグスティンが内に秘めた「南部」への想い、そして隠された秘密に強い興味を抱いています。幼い頃の彼女にとって、父親は常に謎めいた存在でした。成長するにつれ、彼女は父にかつてイレーネという恋人がおり、今もなお父が彼女を愛していることに気づき始めます。

キャスト

アグスティン・アレーナス（エストレーリャの父親）：オメロ・アントヌッティ
8歳のエストレーリャ：ソンソーレス・アラングレン
15歳のエストレーリャ：イシアル・ボリャイン
フリア（アグスティンの妻）：ローラ・カルドナ
ミラグロス（アグスティンの乳母）：ラファエラ・アパリシオ
イレーネ・リオス/ラウラ（女優）：オーロール・クレマン
イレーネ・リオスの共演者：フランシスコ・メリーノ
カシルダ（アレーナス家の家政婦）：マリア・カーロ
グランドホテルのバーテンダー：ホセ・ビボ
ロサリオ夫人（アウグスティンの母）：ヘルマイネ・モンテーロ

作品の魅力

『エル・スール』は、完成された作品とは言えないかもしれません。しかし、その未完性こそが、観る者の想像力を掻き立て、忘れがたい印象を残します。エリセ監督の繊細な演出、美しい映像、そして登場人物たちの感情が、観る者の心に深く響き、いつまでも記憶に残る作品です。

受賞歴

(具体的な受賞に関する情報が不足しているため、割愛します。)

外部リンク

BOWJAPAN
エル・スール - allcinema
エル・スール - KINENOTE
El sur - オールムービー（英語）
* El sur - IMDb（英語）

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