オイン

オイン(Óin, 第三紀2774年 - 2994年)は、J.R.R.トールキンの小説『ホビットの冒険』に登場するドワーフの一人です。エレボール奪還を目指す遠征隊に参加した13人のドワーフの一員として、物語に深く関わりました。

人物像

オインは、グローインの兄であり、『指輪物語』に登場するギムリの伯父にあたります。また、バーリンやドワーリンとは従兄弟の関係にあります。外見の特徴としては、茶色の頭巾を被っていることが挙げられます。また、火熾しの名手としても知られています。

物語における活躍

エレボール遠征では、他のドワーフたちと共に様々な困難に立ち向かいました。五軍の合戦では生き残り、エレボールに再び移住を果たします。しかしその後、バーリンらと共にモリアへ向かいますが、悲劇的な運命が彼を待ち受けていました。

マザルブルの書によれば、モリアの西門付近で「水中の監視者」に捕らえられ、命を落としたとされています。モリアにおけるドワーフ王国の再興という夢は、オインの死と共に打ち砕かれることとなりました。

映画『ホビット』での描写

ピーター・ジャクソン監督による映画『ホビット』シリーズでは、俳優のジョン・カレンがオインを演じました。映画でのオインは、白髪交じりの灰色の髪と髭を持ち、髪の毛を後ろで髷のように縛り、髭も所々で結っています。バーリンらと共に、一行の中では年配のドワーフとして描かれています。

また、耳が遠いという設定が加えられ、ラッパ型の補聴器を持ち歩いています。性格は、あまり好戦的ではありませんが、いざとなると決して逃げ出すことはありません。武器は棍棒を使用します。

映画では、予兆を読み解く才に長けているという設定も追加されています。エレボールにおける「獣の時代」の終わりを予見する場面などが描かれました。さらに、一行の医務係（薬剤師）として、薬の調合を行う役割も担っています。『ホビット 竜に奪われた王国』では、負傷したキーリの看病をするため、フィーリやボフールらと共にエスガロスに残ることになりました。

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