オタワ憲章のシンボルマーク

オタワ憲章のシンボルマークについて

オタワ憲章のシンボルマークは、1986年に開催された第1回健康づくり国際会議で創設されたもので、現在も健康づくりを象徴する重要なマークとなっています。このマークは、世界保健機関（WHO）によって、健康づくりの理念を支持する証しとして利用されています。

シンボルマークの構成要素

このシンボルマークは、以下の要素によって成り立っています。

• - 外環
• - 中央の円
• - 円から広がる3つの翼

外環

外環は赤色で表現され、「保健政策の制定」を象徴しています。この部分は、相互協力に基づいた政策の必要性を示しており、健康づくりの全体的な枠組みを包み込む役割を果たしています。健康づくりにおける5つの活動領域を統合的に管理する必要性も示唆しています。

中央の円

外環の内側には円があり、これは健康づくりにおける3つの基本戦略、すなわち「可能にする」、「調停する」、「推奨する」を表しています。これらは各活動領域において必須の要素であるため、この部分は全ての活動においての基盤を成しています。

3つの翼

円から広がる翼は、1986年のオタワ憲章と1997年のジャカルタ宣言で確認された健康づくりの5つの活動領域を象徴しています。上の翼は、地域活動の強化と個人スキルの開発の重要性を強調しており、健康づくりにおいてはこれらの要素が不可欠であることを示しています。さらに、中央の翼は支援環境の整備を、下の翼は疾病予防と健康推進のための医療の再設定を伝えています。

このシンボルは、健康づくりが多面的な戦略であることを視覚的に表現しています。オタワ憲章には、健康づくりにおけるこれらの取り組みが全体的に統合され、効果的に展開されることが求められています。

健康づくりは健康教育だけではない

「健康づくり」という用語はしばしば狭義に理解され、健康教育と同義に使われることがありますが、実際には健康教育は健康づくりの数ある活動の一部です。このシンボルマークは、それを強調しています。

ジャカルタ会議のシンボルマーク

第4回健康づくり国際会議におけるシンボルマークは、オタワ憲章のデザインを基に、ジャカルタの文化や雰囲気を反映させたものです。3つの翼は赤れんが色で示され、外環や内円は青色で、三つの翼がその中心から広がる形になっています。これは、健康づくりが統合的かつ多部門的なアプローチを必要とすることを象徴しています。このデザイン全体が開放的であることは、健康づくりの現場が各地域の新たな担い手とパートナーやコミュニティに向けて広がる様子を表しています。

健康づくりは、社会のあらゆる場面で展開される多様な戦略を包含し、それぞれのコミュニティにおけるニーズに応じた教育の実施が求められています。オタワ憲章が示す通り、健康づくりはただの教育活動に収束するものではなく、全てのステークホルダーが協力し合い、幅広いアプローチを通じて実現されるものなのです。

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