オットー2世 (シュヴァーベン大公)

シュヴァーベン公オットー2世の生涯

シュヴァーベン公オットー2世（生年不詳 - 1047年）は、エッツォ家の出身で、ロートリンゲン宮中伯（1世、在位：1034年 - 1045年）およびシュヴァーベン公（2世、在位：1045年 - 1047年）を務めました。父はロートリンゲン宮中伯エッツォ、母は皇帝オットー2世の娘マティルデです。ケルン大司教ヘルマン2世は弟にあたります。

生涯

1034年に父エッツォが亡くなると、兄ルドルフがすでに亡くなっていたため、オットーが後を継いでロートリンゲン宮中伯となりました。1045年4月7日、ローマ王ハインリヒ3世は、自身が保持していたシュヴァーベン公位をオットーに与えました。この際、オットーはロートリンゲン宮中伯位を従兄弟のハインリヒ1世に譲り、自身の領地であったライン川中流の要衝カイザースヴェルトとデュイスブルクをハインリヒ3世に譲渡しました。

1047年、オットーは自身の城であるトンブルク城で急死しました。フランドル伯ボードゥアン5世の侵攻に対する皇帝の遠征準備中の出来事でした。遺体はブラウヴァイラー修道院に埋葬され、1048年には、皇帝ハインリヒ3世によってオットー・フォン・シュヴァインフルトが後継のシュヴァーベン公に任じられました。

家族

オットーはエギスハイム伯フーゴ6世の娘と結婚し、リヒェンツァという娘をもうけました。リヒェンツァは、ヴェルル伯ヘルマン3世と結婚後、バイエルン公オットー・フォン・ノルトハイムと再婚しています。

エッツォ家とライン宮中伯

オットー2世が家長を務めたエッツォ家は、ロートリンゲン宮中伯の地位を世襲し、ライン地域において大きな影響力を持っていました。しかし、オットー2世自身はシュヴァーベン公位を得る代償として、ライン川流域の重要な領地を手放すこととなりました。このことから、彼の一生は、当時の政治的な駆け引きと権力構造を反映していると言えるでしょう。

参考文献

Paul Friedrich von Stälin: Otto II., Herzog von Schwaben. In: Allgemeine Deutsche Biographie (ADB). Band 24, Duncker & Humblot, Leipzig 1887, S. 726.
瀬原義生 『ドイツ中世前期の歴史像』 文理閣、2012年、p. 268 - 269

関連項目

エッツォ家
ライン宮中伯

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