オニアザミ

オニアザミ（鬼薊）

オニアザミ（学名: Cirsium borealinipponense）は、キク科アザミ属に分類される多年草です。日本海側の地域に分布し、特徴的な形態からその名が付けられました。

特徴

オニアザミは、草丈が約1メートルにまで成長します。茎は直立し、葉は深く切れ込んでおり、その縁には非常に鋭いトゲが多数存在します。このトゲが「鬼」を連想させることから、オニアザミという名前が付けられたと考えられています。

花期は主に6月から9月にかけてで、茎の先端に数個の花をつけます。花は下向きに咲き、頭状花序と呼ばれる構造をしています。個々の花は筒状花のみで構成され、鮮やかな紫色をしています。総苞は粘り気があるのが特徴です。また、花期にも根生葉が残っていることが確認できます。

分布と生育環境

アザミ属の植物は、広い範囲に分布するものと、特定の地域にのみ生育する固有種が存在します。オニアザミは比較的広い分布域を持ち、北陸地方から東北地方にかけての日本海側の山地草原に見られます。特に、日当たりの良い草原や、やや湿った環境を好んで生育します。

オニアザミの基準産地は、福島県会津地方です。この地域は、オニアザミの生育に適した気候と地形条件を備えていると考えられます。

アザミについて

アザミは日本各地に自生しており、地域によって様々な種類のアザミが見られます。アザミは古くから人々に親しまれており、その独特な姿は、絵画や文学作品にも描かれています。

オニアザミ