オマーン議会

オマーンの立法府、オマーン議会は、国家評議会と諮問評議会の二院制によって構成されています。国家評議会は上院に相当し、その議員は国王によって任命される官選議員です。一方、諮問評議会は下院に相当し、国民の直接選挙によって選ばれる民選議員で構成されています。オマーンでは政党の結成が認められていないため、両議院の議員はすべて無所属です。

この二院制は、1991年に諮問評議会の創設から始まりました。当初、諮問評議会は国王に対する提言を行うのみで、立法権は持ち合わせていませんでした。その後、1997年に国家評議会が創設されました。

オマーン議会の権限に大きな変化が訪れたのは、2011年の国家基本法（憲法）改正でした。この改正によって、議会に立法権と行政監視権が付与されたのです。これはオマーンの政治制度における大きな転換点となりました。ただし、国王の承認、つまり国王の勅令がなければ、法律は公布されません。国王の権限は依然として非常に強いものとなっています。

両議院の議員定数は、国家評議会が86名、諮問評議会が90名です。国家基本法では、国家評議会の定数は諮問評議会の定数を上回ってはならないと規定されています。2023年に行われた総選挙では、諮問評議会の定数が86名から90名に増員されました。この選挙には32名の女性が立候補しましたが、残念ながら全員落選という結果に終わっています。オマーンにおける女性の政治参加は、依然として課題となっています。

国家評議会と諮問評議会の議員の任期は、いずれも4年です。4年ごとに選挙または任命が行われ、議会は更新されます。オマーン議会は、今後もオマーンの政治発展において重要な役割を担っていくものと予想されます。今後、女性議員の増加や、立法府としての議会の権限強化など、さらなる変化が期待されます。

オマーン議会の運営や具体的な活動内容については、公式ウェブサイトであるState Council Omanなどを参照することでより詳細な情報を得ることができます。

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