オリオール・パーク

オリオール・パークの歴史

オリオール・パークという名称は、アメリカ・メリーランド州ボルチモアに存在した複数の野球場を指します。ボルチモアに拠点を持つ野球チームは、ひとつの伝統として「オリオールズ」という名前を掲げており、そのためオリオール・パークも複数に渡って受け継がれてきました。現在、ボルチモア・オリオールズが本拠地としている球場は「オリオール・パーク・アット・カムデン・ヤーズ」として知られています。

初代オリオール・パークの起源

オリオール・パークの歴史は、19世紀の終わりに遡ります。1882年に設立されたアメリカン・アソシエーションにおいて、ボルチモアにオリオールズという新たなチームが誕生しました。このチームの本拠地は当初ニューイントン・パークでしたが、シーズン中に新たに建設された球場に移転し、これが初代オリオール・パークと呼ばれました。この球場は5,000人を収容し、1889年シーズンまでオリオールズの本拠地として利用されました。

1890年にオリオールズはリーグから一時的に離脱するものの、同年の8月27日から復帰し、新たに建設された二代目のオリオール・パークを本拠地としましたが、ここでの試合数は限られていました。その後、1891年にはユニオン・パークへ移動します。

三代目と四代目のオリオール・パーク

1901年、アメリカン・リーグに新たに創設されたボルチモア・オリオールズ（後のニューヨーク・ヤンキース）が登場し、三代目のオリオール・パークが築かれました。ここでは短期間しかプレーされず、1903年にオリオールズは移転。その後マイナーリーグのチームとしてプレーが続けられました。

1900年代初頭には四代目のオリオール・パークが登場します。元々はテラピン・パークとして知られ、ボルチモア・テラピンズの本拠地でした。特にこの時期には多くの有名選手、特にベーブ・ルースがプレーしたことでも知られていますが、圧力のためにオリオールズは拠点をリッチモンドに移します。1916年には再びボルチモアに戻り、テラピン・パークをオリオール・パークとして新たに本拠地としました。

オリオール・パークの栄光と悲劇

オリオールズはこの新しいオリオール・パークで29年近くも活動を続け、1920年代にはインターナショナルリーグにおいて7連覇を果たしました。この時期、球場の設備やメンテナンスも行われ、充実した環境を整えていました。しかし1944年7月、火災が発生し球場は焼失。この事故により、オリオールズは一時的に市内のアメフトスタジアムであるミュニシパル・スタジアムへ移動せざるを得ませんでした。

オリオールズはその後も活動を続け、ミュニシパル・スタジアムでは大規模な観客を集める成功を収め、これがボルチモアへの球団の移転計画に影響を与えます。ボルチモア市もこの動きに呼応し、スタジアムの改装を行いメモリアル・スタジアムと名付けました。

1954年には、セントルイス・ブラウンズがボルチモア・オリオールズへと名称を変更し、大リーグのチームが再びボルチモアに戻ってくることとなりました。これにより、オリオール・パークの歴史は一つの区切りを迎えたと言えます。

もう一度検索