オリバー・ノイビル

オリバー・ノイビル（Oliver Neuville, 1973年5月1日 - ）は、スイス出身の元プロサッカー選手、現在は指導者として活躍しています。彼は主にフォワードのポジションでプレーし、そのキャリアを通じてドイツ代表としても重要な役割を果たしました。現地での発音は「ヌヴィル」に近いとされています。

生い立ちとクラブでの活躍

ノイビルは、フランス系ベルギー人の父親とイタリア人の母親の間にスイスで生まれ育ちました。ロカルノで育ったため、母語はイタリア語であり、ドイツ語はドイツのクラブチームへの移籍後に習得したという珍しい経歴の持ち主です。また、フランス語も話せます。

1992年、ノイビルは故郷のスイス、セルヴェットFCに加入し、1993-94シーズンにはリーグ優勝を経験しました。1996年にはスペインのCDテネリフェへ移籍し、海外での経験を積みます。そして1997年、ドイツのハンザ・ロストックへ移籍し、バイヤー・レバークーゼン戦でブンデスリーガデビューを果たしました。

1999年、ノイビルは450万ユーロの移籍金でレバークーゼンへ移籍。2000-01シーズン、2001-02シーズンと連続で2桁得点を記録し、その名をドイツ中に知らしめました。2004年からはボルシアMGでプレーし、チームが低迷する中でも活躍を見せました。

ドイツ代表としての功績

ノイビルは1998年のマルタ戦でドイツ代表デビューを果たしました。EURO2000のメンバーには選ばれなかったものの、その後は代表の常連となり、2002年の日韓W杯予選で得点を記録。本大会では、パラグアイ戦で後半終了間際に決勝点を挙げるなど、印象的な活躍を見せました。

2006年のドイツW杯では、0-0で終わるかと思われたポーランド戦の後半ロスタイムに、劇的な決勝ゴールを記録。このゴールは、ノイビルの代表キャリアにおけるハイライトの一つとして記憶されています。代表では60試合以上に出場し、10得点を記録。FWとしては突出して多い数字ではありませんが、W杯での重要な場面での得点が多かったことから、「記録よりも記憶に残る選手」として評価されています。

引退後

2010年5月11日、ノイビルは一度現役引退を発表し、ボルシアMGのフロント入りを表明しました。しかし、かつてボルシアMGやドイツ代表で共にプレーしたクリスティアン・ツィーゲに誘われ、ツィーゲが監督に就任したアルミニア・ビーレフェルトへ移籍。しかし、2010年12月には同クラブを退団し、新たなクラブを探すこともないと表明し、事実上引退しました。

引退後は古巣ボルシア・メンヒェングラットバッハにて下部組織の指導者として活動していましたが、2019年、トップチームの監督に就任したマルコ・ローゼからフランス語に精通している点を買われ、トップチームのアシスタントコーチに就任しました。

代表での記録

代表デビュー：1998年9月2日 vs マルタ
国際Aマッチ：69試合出場 10得点（1998年-2008年）

ノイビルは、そのプレースタイルと、記憶に残るゴールの数々で、多くのサッカーファンに愛された選手でした。

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