オリンピックシンボル

オリンピックシンボルについて

オリンピックシンボル、特に知られるオリンピック・リングは、近代オリンピックの象徴であり、五大陸の結びつきを表現しています。このシンボルは「五輪」とも通称され、その形状と色はオリンピック憲章で明記されています。

オリンピック・リングの定義

オリンピック・リングは、オリンピック憲章第1章の8において「同じ大きさの結び合う5つの輪」と定義されています。これらの輪は、青、黄、黒、緑、赤の5色から構成され、これらの色は特定の大陸を象徴するものではありませんが、ヨーロッパ、南北アメリカ、アフリカ、アジア、オセアニアという五大陸の相互結合を意図しています。このシンボルは、1914年に国際オリンピック委員会（IOC）の設立20周年を祝う際に公式に発表されました。

オリンピック・エンブレム

オリンピック・エンブレムは、オリンピック・リングに他の要素を組み合わせたデザインのことを指し、これはオリンピック憲章第1章の11で定義されています。使用される色や配置のルールは存在し、大会によって異なるバリエーションが見受けられる事があります。時折、大会によっては単色で表現されることもあります。

法的保護

このシンボルの商業利用に関しては、1981年に締結された「オリンピック・シンボルの保護に関するナイロビ条約」によって、国際オリンピック委員会の許可なしには禁止されています。以前は、オリンピック憲章がこのマークをIOCの独占的所有物と定めていましたが、条約の施行により、商業利用に対する法的措置が強化されました。日本では、1964年の東京オリンピックの際に、無許可で販売された提灯に関する訴訟が発生しましたが、日本オリンピック委員会が訴訟を諦める形で決着しています。

オリンピック旗の定義

オリンピック旗はオリンピック憲章第1章の9で規定されており、白地にオリンピック・リングを配置することが要求されています。この旗はオリンピックの開会式や閉会式で重要な役割を果たし、特別旗としても利用されます。

特別旗について

特別旗は、オリンピック開催都市が大会を終えた際に次回の開催都市に引き継がれます。特別旗の初登場は1920年のアントワープオリンピックであり、この大会からはオリンピック宣誓が行われるようになりました。各大会終了時には、特別旗が開催都市の首長からIOC会長へと返還され、次回の開催都市の首長に引き渡されるセレモニーが行われます。

現在の特別旗

現在、リオデジャネイロ市から寄贈されたリオデジャネイロ旗が夏季オリンピックの特別旗として機能しています。この旗は、特別旗としての役割を果たす一方で、新たな東京都での2020年東京オリンピックに引き渡されることになります。また、冬季オリンピックでは、平昌オリンピックを経て平昌旗が特別旗として現在使用されています。

国旗の代わりとして

オリンピック旗は開会式や閉会式で国旗の代わりに利用されることがあります。この場合、オリンピック賛歌が国歌として演奏されることがありますが、主に国内オリンピック委員会が未設立であったりIOCから制裁を受けていたりする際にこの措置が取られます。

まとめ

オリンピックシンボルは、国際的なスポーツイベントにおける結束と連帯の象徴であり、参加国間の交流の重要性を示しています。これに関する法律や規制は厳格に整備されており、オリンピックの精神を守るために重要な役割を果たしています。

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