オリヴァー・グラスナー

オリヴァー・グラスナーは、1974年8月28日オーストリア・ザルツブルク出身の元プロサッカー選手、サッカー指導者です。現役時代のポジションはディフェンダーでした。

選手としてのキャリア

グラスナーは現役時代、LASKリンツへの1年間のローン期間を除き、ほぼ全ての期間を母国のSVリートで過ごしました。最終的にはキャプテンを務め、2011年にはクラブ史上2度目のオーストリア・カップ制覇に大きく貢献。この年をもって現役を引退しました。長年のクラブへの貢献が認められ、クラブの終身名誉キャプテンに就任しています。

現役引退のきっかけとなったのは、試合中の競り合いで頭を強打し、硬膜下出血を起こしたことでした。緊急手術を余儀なくされ、その影響で引退を決意。本人は「死んでもおかしくなかった。サッカーが命を救ってくれた」と語っています。

指導者としてのキャリア

現役時代にはサッカー選手としての活動と並行して、ハーゲン通信大学で経営学の修士号を取得していました。引退直後はレッドブル・ザルツブルクの経営部門に就職しましたが、スポーツダイレクターであったラルフ・ラングニックの言葉がきっかけとなり、指導者への道へ転身。ロガー・シュミット監督の下でコーチを務めることになりました。

2014年、古巣のリートから監督就任のオファーを受け、監督としてのキャリアをスタートさせます。初年度にリーグ6位というまずまずの成績を収めると、2015年には同じく古巣であるリンツの監督に就任。当時2部リーグに低迷していたチームを2年で1部昇格に導き、3年目には1部リーグ4位と躍進。翌年にはリーグ2位という成績を収め、クラブ史上初となるUEFAチャンピオンズリーグ予選への出場権を獲得しました。

2019年4月23日、VfLヴォルフスブルクの監督に就任。2020-21シーズンにはリーグ4位の好成績を収め、UEFAチャンピオンズリーグ出場権を獲得しましたが、同シーズンをもって退任。

2021年5月27日、アイントラハト・フランクフルトの監督に就任。UEFAヨーロッパリーグでは、レアル・ベティス、FCバルセロナ、ウェストハム・ユナイテッドなどの強豪を次々と撃破し、決勝に進出。決勝ではレンジャーズFCを破り、42年ぶりとなるUEFAヨーロッパリーグ優勝を果たしました。しかし、2023年6月、フロントとの意見の相違から、2022-23シーズンをもってフランクフルトの監督を退任。

2024年2月20日、プレミアリーグに所属するクリスタル・パレスFCの新監督に就任しました。

タイトル

選手時代

SVリート
オーストリア・ブンデスリーガ2部: 2004-05
オーストリア・カップ: 2回 (1997-98, 2010-11)

指導者時代

LASKリンツ
オーストリア・ブンデスリーガ2部: 2016-17

アイントラハト・フランクフルト
UEFAヨーロッパリーグ: 2021-22

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