オンエア!

『オンエア！』について

『オンエア！』は、株式会社colyが開発・運営を手がける、スター声優の育成をテーマにしたアプリゲームです。2018年8月16日にサービス提供が始まり、基本プレイ無料（アイテム課金制）で多くのユーザーに親しまれました。しかし、2020年10月30日をもってオンラインサービスを終了。その後は一部の機能に限定されたオフライン版アプリとして公開されていましたが、これも2022年1月31日に公開を終えています。

アプリのオンラインサービス終了後も、本作の世界観やキャラクターは多様なメディアで展開を続けています。特に舞台版『ジュエルステージ「オンエア！」』やドラマCDなどが制作され、ファンを繋ぎ止めてきました。

そして2024年7月26日には、Nintendo Switch向けタイトル『オンエア！for Nintendo Switch』が新たに発売されました。このSwitch版では、これまでのコンテンツに加え、新規シナリオや新たな音声コンテンツが追加されています。さらに、画面に表示されるキャラクターに触れてコミュニケーションを取り、親愛度を高められる「手のひら」ボタンという独自の機能も搭載され、より没入感を深める工夫が凝らされています。

このNintendo Switch版の制作にあたっては、クラウドファンディングプラットフォーム「ソレオス」で資金募集が行われました。2023年7月19日から8月31日という期間で実施されたこのキャンペーンは、目標額である1500万円を大幅に超え、最終的に1億1791万6150円という驚異的な金額の支援を集めました。これは「ソレオス」において、支援総額が1億円を突破した初の事例として記録されており、『オンエア！』の高い人気と、新たな展開への期待を示す結果となりました。

世界観とゲームシステム

物語の舞台は、声優育成の名門として知られる全寮制の学園「宝石が丘学園」です。プレイヤーは、この学園でたった一人の女子生徒であり、特別な存在である特待生として入学します。学園生活を通じて、スター声優を目指す30人の個性豊かな声優の卵たちを指導し、彼らを輝かしい未来へと導いていくことになります。

ゲームのシステムでは、ストーリーコンテンツが充実しています。核となる「メインストーリー」に加え、各ユニットの絆や結成秘話に迫る「ユニットストーリー」、そしてキャラクター個々のパーソナルな一面を描く「オフレコストーリー」が存在し、これらはすべてフルボイスで展開されます。「メインストーリー」は、「インプロ」や「オーディション」といったゲーム内の要素を進め、プレイヤーのユーザーランクを上げることで解放されていきます。また、ユーザーランクとは別に、各ユニットの活動を通じて上昇するユニットランクも存在し、これにより「ユニットストーリー」が解放されます。さらに、手に入れた各キャラクターカードには固有の「オフレコストーリー」があり、カードの親愛度を高めることで読むことができるようになります。

登場人物とメディアミックス

本作に登場する主要キャラクターは、主人公（プレイヤー）を除いて31名です。スターを目指す声優の卵たちは30名おり、彼らは個性的な5つのユニット（MAISY, Prid's, Hot-Blood, Re:Fly, エメ☆カレ）に分かれて活動しています。ただし、ユニット「drop」のみは4名編成となっており、他のユニットは5名で構成されています。また、学園には生徒たちを導く講師として荒木冴が登場しますが、彼は特定のユニットには所属していません。各キャラクターは独自の背景設定や魅力を持っており、声優だけでなく舞台版では俳優が演じるなど、多方面で表現されています。

アプリゲームとしての提供を終えた後も、『オンエア！』は舞台「ジュエルステージ「オンエア！」」として複数回にわたる公演を実現しており、ユニット別のストーリーを描く公演も多数上演されています。また、音楽CDのリリースや、過去にはWEB生配信番組やラジオ番組も展開されており、作品世界を様々な形で楽しむ機会が提供されています。

このように、『オンエア！』はアプリゲームとして始まり、オンラインサービス終了を経てもなお、メディアミックスや新たなプラットフォームでの展開を通じて、多くのファンに支持され続けている作品です。

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