オンライン映画批評家協会

オンライン映画批評家協会（Online Film Critics Society、略称：OFCS）は、インターネットを舞台に活動する映画評論家たちによって構成される、世界的に認められた批評家団体です。1997年の設立以来、世界22カ国、約270名（2017年時点）の会員を擁し、質の高い映画批評を通して、映画文化の発展に貢献しています。

OFCSの大きな特徴は、会員の選抜基準の厳しさにあります。会員になるには、少なくとも2年間にわたって100本以上の映画批評を発表し、その質の高さが認められる必要があります。さらに、応募作品は査読を受け、厳しい審査を通過しなければなりません。ハリウッド外国人[[映画記者協会]]など、従来の映画賞を担う団体とは異なり、OFCSは印刷物、ラジオ、テレビといった従来メディアを主たる活動拠点とする批評家を会員から除外しています。これは、純粋にインターネット上で活動する映画批評家集団としてOFCSを特徴づける重要な要素と言えるでしょう。

OFCS会員は、それぞれの専門性と豊かな経験に基づいて、多角的な視点から映画批評を提供しています。彼らの活動は、単なる映画レビューにとどまりません。会員たちは、映画に関するインタビュー、エッセイなども発表し、映画文化を多様な角度から探求しています。そうした活動を通して、彼らは世界中の映画ファンに影響を与え、映画界に貴重な意見を提供しています。

OFCSは、毎年恒例の「オンライン映画批評家協会賞」を開催しており、これもまたOFCSの重要な活動の一つです。この賞は、作品賞、監督賞、主演男優賞、主演女優賞といった主要部門に加え、助演俳優賞、ドキュメンタリー映画賞、外国語映画賞など、幅広い部門で受賞作品が選出されます。さらに、脚色賞、オリジナル脚本賞、作曲賞、撮影賞、編集賞といった技術部門も設けられ、映画制作における多様な才能を評価しています。過去には、脚本賞、キャスト賞、映画レビューウェブサイト賞など、現在では廃止された部門も存在しました。これらの賞は、映画業界全体に大きな影響を与え、優れた映画作品を広く知らしめる役割を果たしています。

OFCSの賞は、ハリウッドを拠点とする伝統的な映画賞とは異なる、独自の視点と基準で選出されます。インターネットという新しいプラットフォームを基盤とするOFCSは、従来の映画批評や映画賞にはない、新鮮な視点を提供し続けています。会員たちの情熱と高い専門性、そして厳格な選考基準によって支えられたOFCSの活動は、これからも映画界に貢献していくことでしょう。

もう一度検索