オーディション (映画)

『オーディション』

概要

『オーディション』は1999年に公開された日本のホラー映画で、2000年に日本での公開を迎えました。これは村上龍の同名小説を原作としており、三池崇史監督が手掛けた作品です。物語は、オーディションを通じて再婚相手を探そうとする中年男性の恐怖を描いています。この映画はR-15に指定されており、衝撃的な内容で観客を引き込むことを目的としています。

あらすじ

物語の主人公である青山は、7年前に妻を失った男やもめであり、1人息子の重彦を育てています。高校生の息子に再婚を勧められた青山は、友人で映画制作会社の社長である吉川からオーディションを提案される。オーディション参加者の中から女性を選び、その後に交際へと発展する過程が描かれています。この提案に従った青山は、候補者の中から24歳の山崎麻美に強く魅了されます。

彼女の身元引受人の柴田が行方不明であるという情報がある中、青山は気にせず麻美とのデートを重ねていく。しかし、麻美の素性や彼女の過去には暗い影が潜んでいることに次第に気付き始める。麻美とのデートを重ねる中、彼女の不気味な一面が垣間見えるようになります。特に、古い和室での出来事や麻美が待ち受ける恐怖が青山を悩ませることになります。

麻美の過去には悲惨な子供時代が隠されており、彼女の話からはそれが徐々に明らかとなります。青山が麻美との関係を深める一方で、彼は幻覚に翻弄され、彼女の本当の姿に向き合うことになります。麻美は青山に対して過去のトラウマを語るが、それが彼の心に深い傷を残すことになる。

物語は緊迫感を増し、青山が麻美と共に身元引受人である柴田を見つける場面や、彼女の狂気に触れる瞬間でクライマックスを迎えます。青山は最終的に、彼女の手によって恐ろしい目に遭遇し、息子の重彦との関係が試される事態へと発展していきます。

スタッフ

この作品は、監督の三池崇史を中心に多くの才能が集まり制作されました。原作を基にした脚本は天願大介が担当し、撮影には山本英夫が参加、音楽は遠藤浩二が手掛けています。主題曲はELIE PARKの「Scarlet」が使用されています。

評価

『オーディション』は、見る者に衝撃を与える映像表現やストーリー展開で高く評価されています。2000年にはロッテルダム国際映画祭で上映され、多くの観客が途中退場する事態を引き起こしました。また、アイルランドでの上映では、ショックを受けた観客が病院に運ばれるという出来事もありました。これにより、映画の影響力や話題性がまた一つ広まることとなりました。

文化的影響

この作品は、様々な映画に影響を与え、多くの監督や俳優がその名を口にするようになりました。『ディパーテッド』など、受賞歴のある作品にも取り入れられるなど、影響力は続いています。

受賞歴

『オーディション』は、第29回ロッテルダム国際映画祭で国際批評家連盟賞などの名誉ある賞を受けており、ホラー映画史における重要な位置を占める作品とされています。

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