オートバックス・スポーツカー研究所

オートバックス・スポーツカー研究所（ASL）について

オートバックス・スポーツカー研究所（Autobacs Sports Car Laboratory、略称ASL）は、オートバックスセブンによって運営される、スポーツカーの開発を専門とする機関です。この研究所は、2001年に設立され、スポーツカーの設計や開発を行うことを目指しました。その背景には、オートバックスセブンが持つカスタムカーのプロジェクトがあり、そこに白木裕次が中心となり、トミーカイラのオリジナルスポーツカー開発部門を買収したことがあります。

設立の経緯

ASLの設立は、トミーカイラが開発を進めていたミッドシップスポーツカーZZIIの資金調達に関連しています。オートバックスセブンは、企業イメージの向上とともにオリジナルカーの開発・販売を目指していたため、両者の目的は一致し、ASLが誕生しました。設立と同時に、トミーカイラからは解良喜久雄などのスタッフが移籍し、ASLの活動に寄与しました。

しかし、最初に発表された車両はZZIIではなく、別のモデルである「ガライヤ」でした。ZZIIはRS-01と改名されることになりましたが、市販の計画はありませんでした。

活動内容と成果

ASLは独自に開発したスポーツカー「ガライヤ」に注力し、2002年秋からイギリスでの輸入・販売を開始する予定でした。当初、販売目標は100台と設定され、初年度には60台以上の受注があったとされています。しかしながら、ガライヤの開発には様々な困難が立ちはだかり、発売が何度も延期されました。それに伴い、2005年夏には製造・販売計画を中止するという決断を下しました。

この中止により、ASLは公式ウェブサイトを閉鎖し、事実上の活動休止状態に入りました。この頃、SUPER GTでARTAがガライヤを使用して参戦していましたが、2005年シーズンをもって参戦を一旦終了することになりました。

再始動と現状

再びガライヤが注目を集めたのは、鈴木亜久里の強い思いがきっかけです。彼はARTAの設立10周年を迎えるにあたり、ガライヤを再びSUPER GTのGT300部門で参戦させたいと考え、2007年に復活を果たしました。この時、2012年までの間、ガライヤは参戦を続けることとなりました。

ただし、実際のメンテナンスおよび開発は、2010年まではapr、2011年から2012年にかけてはアルネックスが担当しており、当時の開発責任者であった解良喜久雄はASLから退社しています。そのため、ASLとしての活動は現在もおおむね休止状態にあると見なされています。

社外リンクなどの情報を頼りに、ASLの今後の動向に期待が寄せられているものの、開発が進む可能性は低いと考えられています。オートバックス・スポーツカー研究所は、スポーツカー愛好者や業界関係者にとって、その存在と取り組みが特別な意味を持っています。

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