オードロップゴー美術館

オードロップゴー美術館について

オードロップゴー美術館は、デンマークの首都コペンハーゲン北部にある、豊かな緑に囲まれた美術館です。元々は保険会社社長であったウィルヘルム・ハンセンとその妻ヘリーの私邸であり、夫妻が個人的に収集した美術コレクションが、ハンセン氏の死後、国に寄贈されたことで一般公開されるようになりました。

美術館は、ハンセン夫妻の審美眼によって選び抜かれた美術品が中心となっており、特にフランス美術とデンマーク美術のコレクションは、その質の高さで知られています。また、家具や工芸品も数多く所蔵しており、美術品だけでなく、生活を彩る様々な芸術に触れることができるのが特徴です。

歴史

オードロップゴー美術館の歴史は、ウィルヘルム・ハンセンが美術品の収集を始めたことに遡ります。ハンセン夫妻は、自分たちの住居を飾るために美術品を集めていましたが、そのコレクションは次第に規模を拡大し、美術館として公開されるに値するほどの充実した内容となりました。

ハンセン氏の死後、その遺志を継ぎ、コレクションは国に寄贈され、美術館として開館しました。その後、2005年には、著名な建築家ザハ・ハディドが設計した増築部分が完成し、美術館の機能は大きく向上しました。この増築部分は、既存の建物と調和しつつも、現代的なデザインが際立っており、美術館の見どころの一つとなっています。

さらに、美術館の庭の先に建っていた建築家フィン・ユールの邸宅も、オードロップゴー美術館の一部となりました。この邸宅は、ユール自身のデザインによるもので、当時の生活様式を今に伝える貴重な文化遺産となっています。

コレクション

オードロップゴー美術館のコレクションは、大きく分けてフランス美術とデンマーク美術の2つに分類されます。フランス美術のコレクションでは、印象派の画家たちの作品が充実しており、モネ、ルノワール、ドガといった巨匠たちの作品を鑑賞することができます。また、ゴッホやセザンヌなど、ポスト印象派の画家たちの作品も所蔵しており、19世紀末から20世紀初頭にかけてのフランス美術の流れを辿ることができます。

デンマーク美術のコレクションでは、19世紀から20世紀にかけての画家たちの作品が中心です。デンマーク独自の風景や風俗を描いた作品が多く、デンマークの文化や歴史を深く理解する上で貴重な資料となっています。特に、デンマークの黄金時代を代表する画家たちの作品は必見です。

また、美術館には、家具や工芸品も数多く所蔵されています。これらのコレクションは、美術館の雰囲気をより豊かにし、美術品と生活との関わりを感じさせてくれます。特に、フィン・ユールの邸宅に残された家具は、彼のデザイン哲学を理解する上で重要な要素となっています。

周辺情報

オードロップゴー美術館は、コペンハーゲン市内から少し離れた場所にありますが、公共交通機関を利用して容易にアクセスすることができます。美術館周辺には、美しい自然が広がっており、散策を楽しむこともできます。また、美術館に併設されているカフェでは、軽食や飲み物を楽しむことができます。

まとめ

オードロップゴー美術館は、フランス美術とデンマーク美術の素晴らしいコレクションを有するだけでなく、建築やデザインの面でも見どころが多い美術館です。コペンハーゲンを訪れる際には、ぜひ足を運んでみてください。特に、印象派の絵画やデンマークの文化に興味のある方にとっては、必ずや満足できる場所となるでしょう。フィン・ユールの邸宅を含めると、半日以上かけてゆっくりと鑑賞できる内容になっています。

参考情報

Official Website （デンマーク語）（英語）
オードロップゴー美術館 スカンジナビア観光局
* 北欧フィーカ

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