オードヴィー

オードヴィー (Eau-de-vie) とは

オードヴィーは、フランス語で「命の水」を意味する蒸留酒の一種です。広義には、果実や穀物などを原料とした蒸留酒全般を指しますが、一般的には、ブドウ以外の果実を原料としたフルーツブランデーを指すことが多いです。

オードヴィーの種類

オードヴィーは、使用する果実によって様々な種類があります。

カルヴァドス (Calvados): リンゴを原料としたオードヴィー。フランスのノルマンディー地方が原産地です。
ポワール・ウィリアムス (Poire Williams): 洋梨 (ウィリアム種) を原料としたオードヴィー。洋梨の香りが豊かで、食後酒として人気があります。
キルシュ (Kirsch): サクランボを原料としたオードヴィー。ドイツやフランスのアルザス地方が主な産地です。
フランボワーズ (Framboise): キイチゴ (ラズベリー) を原料としたオードヴィー。華やかな香りが特徴です。

オードヴィーの製法

オードヴィーは、まず原料となる果実を発酵させます。発酵後、その発酵液を蒸留し、アルコール度数を高めます。蒸留後、熟成させることで、よりまろやかで複雑な風味になります。

オードヴィーの歴史

「オードヴィー」という言葉は、ラテン語の「アクア・ヴィテ (aqua-vitae)」に由来します。アクア・ヴィテは、「命の水」を意味し、錬金術師たちが蒸留酒を不老不死の薬として珍重したことに由来すると言われています。

13世紀から14世紀のスペインでは、ワインを蒸留したものが「不死の霊酒」として売り出され、ペストの予防薬としてヨーロッパ各地で評判となりました。フランスでオードヴィーが日常的に飲まれるようになったのは、17世紀末頃からです。

その他のオードヴィー

オー・ド・ヴィー・ド・ヴァン (Eau-de-vie de vin): コニャック、アルマニャック以外のフレンチブランデーを指します。
オー・ド・ヴィー・ド・マール (Eau-de-vie de marc): ワイン醸造後のブドウの搾りかす (マール) を蒸留して造られたブランデーです。

オードヴィーの楽しみ方

オードヴィーは、ストレートで飲むのが一般的ですが、カクテルやデザートの風味付けにも使われます。食後酒として、または特別な日の贈り物としても最適です。

その芳醇な香りと味わいを、ぜひお楽しみください。

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