オーバーリーガ

オーバーリーガとは

オーバーリーガ（Oberliga）は、ドイツサッカーにおいて5部に相当するリーグの名称です。直訳すると「上位リーグ」となりますが、英語の「プレミアリーグ」のような意味合いで使われることもあります。2008年に3. リーガ（3部リーグ）が設立されるまでは、4部リーグに位置付けられていました。オーバーリーガは、ドイツ国内の地域サッカーにおいて重要な役割を担っており、多くのクラブが所属しています。

オーバーリーガの歴史

オーバーリーガという用語は、過去にはドイツのトップリーグを指す言葉として使われていました。具体的には、1933年のガウリーガシステム導入以前や、第二次世界大戦終結後から1963年のブンデスリーガ創設までの期間です。

また、1978年から1994年までは、アマターオーバーリーガ（Amateuroberliga）という名称で3部リーグとして運用されていました。現在のオーバーリーガの形態となったのは1994年以降です。

東ドイツでは、1948年から1990年まで独自のリーグ構造が採用されており、1部リーグはDDRオーバーリーガとして知られていました。

ブンデスリーガ以前のオーバーリーガ

第二次世界大戦の終結から1963年のブンデスリーガ創設まで、ドイツには以下の5つの地域オーバーリーガが存在しました。

オーバーリーガ・ベルリン（ベルリン地域）
オーバーリーガ・ノルト（北部地域）
オーバーリーガ・ヴェスト（西部地域）
オーバーリーガ・ズュートヴェスト（南西部地域）
オーバーリーガ・ズュート（南部地域）

これらのリーグが、当時のドイツサッカーの最高峰でした。

オーバーリーガからレギオナルリーガへの昇格

通常、オーバーリーガの優勝チームは、4部リーグであるレギオナルリーガ（地域リーグ）へ昇格します。ただし、オーバーリーガ・ノルトオスト（北東）のように2つのディビジョン（南と北）に分かれている場合は、各ディビジョンの優勝チームが昇格します。

注意点として、オーバーリーガの優勝チームがレギオナルリーガに所属するチームのBチームである場合、Bチームは昇格できません。その場合、次点のチームが昇格することになります。

オーバーリーガからブンデスリーガ2部への昇格

1974年から1994年まで、オーバーリーガはブンデスリーガ2部（北部と南部）の下位カテゴリーに位置づけられていました。当初は15のアマターリーガが存在しましたが、1978年に8つのオーバーリーガに統合されました。1981年からは、ブンデスリーガ2部が単一の全国リーグとなったため、常に昇格枠を上回るオーバーリーガの優勝チームが存在し、昇格プレーオフが行われていました。

現在のオーバーリーガの構造

2012-13シーズン以降、オーバーリーガは14のリーグに分かれて運営されています。以下に各リーグの概要と、その下部リーグについて説明します。

オーバーリーガ・バーデン＝ヴュルテンベルク
1978年にバーデン＝ヴュルテンベルク州の3部リーグとして設立。以前は4つのアマチュアリーグに分かれていた。
下部リーグ：フェアバンツリーガ・ノルトバーデン、フェアバンツリーガ・ズュートバーデン、フェアバンツリーガ・ヴュルテンベルク
フースバル=バイエルンリーガ
1945年設立。1946-47、1947-48、1953-54から1962-63シーズンは北部と南部に分割。2012年からは再び分割。
下部リーグ：ランデスリーガ・バイエルン＝ノルトオスト、ランデスリーガ・バイエルン＝ノルトヴェスト、ランデスリーガ・バイエルン＝ミッテ、ランデスリーガ・バイエルン＝ズュートオスト、ランデスリーガ・バイエルン＝ズュートヴェスト
ブレーメン=リーガ
2008年設立
下部リーグ：ランデスリーガ・ブレーメン
オーバーリーガ・ハンブルク
2008年設立
下部リーグ：ランデスリーガ・ハンブルク＝ハンモニア、ランデスリーガ・ハンブルク＝ハンザ
ヘッセンリーガ
1945年設立。最初の2シーズンは東西に分割、その後単一リーグ。
下部リーグ：フェアバンツリーガ・ヘッセン＝ノルト、フェアバンツリーガ・ヘッセン＝ミッテ、フェアバンツリーガ・ヘッセン＝ズュート
オーバーリーガ・ミッテルライン
2012年にNRWリーガ解散後にオーバーリーガに昇格
下部リーグ：ランデスリーガ・ミッテルライン・スタッフェル1、ランデスリーガ・ミッテルライン・スタッフェル2
オーバーリーガ・ニーダーライン
2012年にNRWリーガ解散後にオーバーリーガに昇格
下部リーグ：ランデスリーガ・ニーダーライン・グルッペ1、ランデスリーガ・ニーダーライン・グルッペ2、ランデスリーガ・ニーダーライン・グルッペ3
オーバーリーガ・ニーダーザクセン
2008年設立。当初は2つの地域ディビジョン、2010年に単一ディビジョン。
下部リーグ：ランデスリーガ・ハノーファー、ランデスリーガ・ヴェーザー＝エムス、ランデスリーガ・ラウンシュヴァイク、ランデスリーガ・リューネブルク
NOFV＝オーバーリーガ
1991年ドイツ再統一後に設立。旧東ドイツとベルリン市を範囲とする。1994年にミッテが終了し、南北に分割。
下部リーグ：ベルリン=リーガ、ブランデンブルク=リーガ、フェアバンツリーガ・メクレンブルク＝フォアポンメルン、ザクセンリーガ、フェアバンツリーガ・ザクセン=アンハルト、テューリンゲンリーガ
北部と南部のディビジョンに地理的な要求に基づいて再分配。
シュレースヴィヒ＝ホルシュタイン＝リーガ
2008年設立
下部リーグ：フェアバンツリーガ・シュレースヴィヒ＝ホルシュタイン＝ノルト＝ヴェスト、フェアバンツリーガ・シュレースヴィヒ＝ホルシュタイン＝ノルト＝オスト、フェアバンツリーガ・シュレースヴィヒ＝ホルシュタイン＝ズュート＝ヴェスト、フェアバンツリーガ・シュレースヴィヒ＝ホルシュタイン＝ズュート＝オスト
オーバーリーガ・ラインラント＝プファルツ/ザール
1978年にザールラント州とラインラント＝プファルツ州の単一3部リーグとして設立。2012年まではオーバーリーガ・ズュートヴェストと称した。
下部リーグ：フェアバンツリーガ・ズュートヴェスト、ザールラントリーガ、ラインラントリーガ
オーバーリーガ・ヴェストファーレン
1978年にヴェストファーレン地域のディビジョンとして設立。2008年にNRWリーガ設立により停止、2012年に再設置
下部リーグ：ヴェストファーレン・スタッフェル1、ヴェストファーレン・スタッフェル2

廃止されたオーバーリーガ

アマター＝オーバーリーガ・ベルリン：1974年設立、1991年ドイツ再統一後に終了。
NOFVオーバーリーガ・ミッテ：1991年から1994年まで存在。
オーバーリーガ・ニーダーザクセン/ブレーメン：1994年から2004年まで存在。
オーバーリーガ・ハンブルク/シュレースヴィヒ＝ホルシュタイン：1994年から2004年まで存在。
オーバーリーガ・ノルトライン：1978年設立、2008年にNRWリーガとなる。
NRWリーガ：2008年から2012年まで存在。
* オーバーリーガ・ノルト：1974年設立。1994年に活動停止、2004年に再設立も2008年に終了。

まとめ

オーバーリーガは、ドイツサッカーの歴史の中で、トップリーグからアマチュアリーグまで、さまざまな役割を担ってきた重要なリーグです。現在では、14の地域リーグに分かれ、地域サッカーの発展に貢献しています。

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