オーロラブラック

オーロラブラック：岡山県が誇る大粒黒ぶどう

オーロラブラックは、岡山県で育成され、2003年に品種登録された比較的新しいぶどうです。大粒で種がなく、食味の良さから人気を集めています。

開発の背景

産地間競争が激化する中、ピオーネや藤稔といった大粒の種無しぶどうが市場を席巻していました。そのような状況下で、結実が安定しており栽培しやすい岡山県独自のブランド品種を開発するため、岡山県立農業試験場（現：岡山県農林水産総合センター農業研究所）が、「オーロラレッド」の自然交雑実生から選抜・育成しました。

2017年頃までは岡山県内のみで栽培されていましたが、現在では苗木の供給が他県にも広がっています。

栽培の現状

全国で栽培されている藤稔の収穫時期は7月頃からですが、岡山県で主に栽培されているピオーネは9月から10月が露地栽培の収穫時期です。オーロラブラックは、ピオーネよりも早い時期に収穫できるよう、栽培技術の確立が求められてきました。早期出荷により、市場での優位性を確立することが狙いです。

特徴

外観: 大粒で紫黒色の果粒が特徴的です。名前の通り、オーロラの様な美しい色合いをしています。
食味: 糖度が高く、甘みが強いのが特徴です。種がなく、皮が薄くて噛み切りやすいため、皮ごと食べられます。渋みが少ないため、お子様からご年配の方まで幅広い世代に好まれます。
脱粒性: 大粒ぶどうは、収穫後に実が枝から離れてしまう「脱粒」が起こりやすいという課題がありますが、オーロラブラックは脱粒が起こりにくいという特徴があります。これにより、長距離輸送にも適しており、国内だけでなく海外への輸出も期待されています。
市場評価: 香りについては評価が分かれるものの、果実の着色、甘み、肉質、外観については高い評価を得ています。消費者のニーズに応える品質の高さが、人気の理由と言えるでしょう。

今後の展望

オーロラブラックは、岡山県が長年の研究開発によって生み出した、高品質なぶどうです。脱粒しにくいという特徴から、輸出にも適しており、今後の海外展開も期待されています。岡山県を代表するぶどうとして、さらなる発展が期待されています。

関連情報

ブドウのオリジナル新品種「オーロラブラック」 岡山県農林水産総合センター　農業研究所
オーロラブラック JA晴れの国岡山

もう一度検索