カウントダウンヴァンパイヤーズ

カウントダウンヴァンパイヤーズ：謎に満ちたカジノホテルからの脱出劇

1999年、バンダイよりPlayStation向けに発売された『カウントダウンヴァンパイヤーズ』（COUNTDOWN VAMPIRES）。アメリカでも2000年にバンダイUSAから販売された本作は、カプコンのバイオハザードシリーズを彷彿とさせるゲームシステムと、独自のストーリーで多くのプレイヤーを魅了しました。

ゲームシステム：バイオハザードとヴァンパイアの融合

本作では、プレイヤーは刑事キース・J・スナイダーとなり、ヴァンパイア化した人々や、巨大なコウモリや狼男といったクリーチャーが徘徊するカジノホテル「デザートムーン」からの脱出を目指します。

ゲーム開始時の武器は、麻酔銃とスタングローブ。麻酔銃でヴァンパイアを眠らせ、聖水で元の人間に戻すことで、ストーリーの進行やクリア後の評価に影響を与えます。 ヴァンパイアを救出する道を選ぶか、殺害する道を選ぶかは、プレイヤー自身の判断に委ねられます。

ゲームが進むにつれて、ハンドガン、ショットガン、44マグナムリボルバーなど、より強力な武器を入手可能。一部の武器は改造による強化も可能です。ゲーム内通貨「J」は、回復アイテムの購入やマップの入手などに使用でき、ヴァンパイアを救出することで報奨金として獲得できます。カジノ内のミニゲームでも「J」を獲得するチャンスがあります。

さらに、ゲーム内にはネットワーク専用パソコンが設置され、セーブデータの保存やアイテムの預け入れ、電子メールの確認などが可能です。

クリアランクと隠しシナリオ

7時間以内に人型ヴァンパイアを一定数以上救出してゲームをクリアすると、隠しシナリオが解放されます。ランクSで、人型ヴァンパイアを30％以上救出すると、ミラ、クラウディア、シェック、ジュール、フェデリコといったキャラクターが登場し、物語の真相に迫る展開が待っています。さらに、60％以上救出すると、キースのヴァンパイアモードというミニゲームがプレイ可能になります。

ストーリー：クリスマスイブの悪夢

舞台は1999年12月24日、架空のカジノシティ、プラタローザ市にある巨大カジノホテル「デザートムーン」。ホラー映画監督ランディ・ジョーンズの新作映画のオープニングセレモニーが行われる中、主人公キースはVIP警護の任務に就きます。しかし、突如発生した火災と謎の黒い水の放水により、会場の人々はヴァンパイアと化してしまうのです。キースは、ヴァンパイアとクリーチャーが跋扈するホテルからの脱出、そして事件の真相解明に挑みます。

登場人物：個性豊かなキャラクターたち

キース以外にも、魅力的なキャラクターたちが登場します。ヒロインのミサト・ハヤカワ、カジノホテルの主催者アリシア・S・ティラー、謎の黒装束の人物、そしてゲルスの一族など、それぞれが複雑な事情を抱え、物語を彩ります。特に、ミサトはバンダイの別のホラーアドベンチャーゲーム『R?MJ』にも登場するキャラクターで、本作にもゲスト出演しています。

ステージ：多様なロケーション

ゲームの舞台となるのは、「デザートムーン」とその周辺地域です。カジノスペース「フィアムーン」、シアター施設「スクリーミングムーン」、地下研究所、廃車置場「モービルグレイヴ」、そしてヴァンパイアの伝説が残る町「マーリンタウン」、そしてダム施設「ラナル・ダム」など、様々なロケーションがプレイヤーを待ち受けています。

武器：多様な戦闘スタイル

ゲームには、麻酔銃、拳銃、ショットガン、ライフル銃、44マグナムリボルバー、マシンガン、グレネード発射機など、様々な武器が登場します。状況に応じて適切な武器を選択し、戦略的に敵に対処する必要があります。

バイオハザードへのオマージュと独自の進化

『カウントダウンヴァンパイヤーズ』は、バイオハザードシリーズに影響を受けたゲームシステムを持ちながら、ヴァンパイアというテーマと、救出という独自の要素を加えることで、高い完成度を実現しています。7時間以内のクリアを目指したり、隠しシナリオに挑戦したりと、やり込み要素も満載で、多くのプレイヤーを魅了する作品です。 2000年にはアメリカのコミック出版社Studio Gによって、本作の後日談を描いた漫画も出版されている点も注目に値します。

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