カシオ・データバンク

カシオデータバンク：多機能腕時計のパイオニア

カシオデータバンクは、カシオ計算機が開発・発売した腕時計ブランドです。単なる時計機能だけでなく、電話番号やメールアドレスを記録できるメモリー機能を搭載している点が特徴です。

概要

データバンクは、機種によって様々な機能を搭載していました。電話帳メモ、スケジュール管理、URLメモなどの機能があり、記憶できる件数も10件から最大300件（国内モデル）と幅がありました。カシオは元々計算機メーカーであり、1983年に最初の電子手帳を発売。翌1984年1月には、腕時計型電話帳機能搭載のデータバンクCD-40-1/CD-401-1を発売し、「電話帳不要のウォッチ」として話題を呼びました。初期モデルのメモリー件数は10件でしたが、すぐにDB-500シリーズなどで50件に増加、DB-1000シリーズでは手書き文字認識機能も搭載されました。1984年だけでも、日本国内で10機種が発売されるなど、その人気ぶりが伺えます。

多彩なモデル展開

データバンクは、電卓機能、列車の時刻表管理機能、電波時計機能、写真撮影機能、音声録音機能など、様々な機能を搭載したモデルを発売しました。デジタルアナログモデルやキッズ用データバンク、光通信可能モデルなども存在しました。また、ボタンがないタッチパネルデータバンクや、漢字変換が可能な漢字データバンクなど、ユニークなモデルも登場しました。ショップコラボレーション限定モデルや、スケルトンデザインが流行した時期には限定モデルが多数発売されました。1984年から1997年までに、国内モデルで約340機種が発売され、その後も新モデルや海外専用モデル、ショップ限定モデルなどが継続的に発売されています。2016年時点でも、日本では2機種が販売されていました。

スマートウォッチの登場と現在

データバンクは、腕時計型コンピューターとしていち早く登場しましたが、その役割はスマートウォッチに引き継がれています。しかし、データバンクはその独特なデザインと機能性から、現在ではファッションアイテムとしても愛用されています。

大衆文化への影響

データバンクは、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』で主人公のマーティが身に着けていたことでも知られています。

関連項目

スマートウォッチ
電卓付き腕時計

外部リンク

Casio Data Bank Catalogue（英語）
カシオデータバンクのすべて（日本・個人ブログ）

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