カナヘビ科

カナヘビ科（Lacertidae）

カナヘビ科は、爬虫綱有鱗目に属する科であり、トカゲの仲間です。

分布

カナヘビ科の仲間は、ユーラシア大陸、アフリカ大陸、イギリス、インドネシア、スペイン（カナリア諸島）、日本など、広い範囲に分布しています。

形態

カナヘビ科のトカゲは、頭部が円錐形で、吻端が尖っているのが特徴です。皮骨板は頭骨と癒着しています。胴体は長く、総排泄孔の前部には小さい孔の空いた鱗（前肛孔）があり、大腿部には小さい孔の空いた鱗（大腿孔）があります。全長に対して尾の比率が大きいことも特徴の一つです。

眼は大きく、歯は円筒形をしています。口蓋に歯がある種もいます。舌は細長く、先端に深い切れ込みが入っています。四肢は発達しており、指趾の数は5本です。

分類

カナヘビ科は、以下の亜科や属に分類されます。

コザネカナヘビ亜科 Gallotiinae
カナリアカナヘビ属 Gallotia
カナヘビ亜科 Lacertinae
ヘリユビカナヘビ属 Acanthodactylus
Adolfus - ジャクソンモリカナヘビ
Algyroides - アオノドキールカナヘビ、スペインキールカナヘビ
スナジカナヘビ属 Eremias
Holaspis - ギュンターキノボリカナヘビ
コモチカナヘビ属 Zootoca
コモチカナヘビ Zootoca vivipara
ニワカナヘビ属 Lacerta
ニワカナヘビ Lacerta agilis
Latastia - オナガラタストカナヘビ
Podarcis - イビサイワカナヘビ、バレアレスイワカナヘビ、ミロスイワカナヘビ
Psammodromus - アルジェリアスナカナヘビ
カナヘビ属 Takydromus
Takydromus formosanus
Takydromus haughtonianus
Takydromus khasiensis
Takydromus sexlineatus
ニホンカナヘビ Takydromus tachydromoides
ミヤコカナヘビ Takydromus toyamai
Timon - ホウセキカナヘビ

生態

カナヘビ科のトカゲは、草原、岩場、砂漠、森林など、様々な環境に生息しています。食性は動物食もしくは雑食で、昆虫、陸棲の貝類、ミミズ、爬虫類、小型哺乳類、花、果実、種子などを食べます。繁殖形態は主に卵生ですが、コモチカナヘビのように胎生の種もいます。

人間との関係

開発による生息地の破壊や、ペット用の乱獲などにより、生息数が減少している種もいます。自然環境の保全が重要です。

関連項目

トカゲ

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