カマグエイ

カマグエイは、キューバの中央部に位置する都市であり、カマグエイ州の州都です。かつてはサンタ・マリア・デル・プエルト・プリンシペと呼ばれていました。人口は約29万4千人で、ハバナから南東へ約550kmの場所にあります。内陸部の交通要所として機能しており、キューバ島における重要な拠点の一つとなっています。

地理と経済

カマグエイは肥沃な農業地帯の中心に位置し、サトウキビ栽培と牧畜が盛んです。この地域で生産された農産物は、約50km東にあるヌエビタス港から出荷されます。また、製糖業をはじめとする食品加工業や商業も活発で、地域の経済を支えています。周辺地域にはクロムやマンガンなどの鉱床もあり、これらの資源開発も進められています。

歴史

カマグエイの歴史は、1514年にキューバ島北岸に建設された最初の都市に遡ります。しかし、この都市は海賊の度重なる攻撃に晒されたため、1528年に内陸へと移転しました。新しい町は、迷路のように入り組んだ複雑なレイアウトで建設されました。曲がりくねった道が多く、行き止まりや分岐が多いため、広場の形も様々です。この複雑なレイアウトについては、いくつかの説があります。

一つは、町を防衛しやすいように設計されたという説です。町への出入り口を一つに限定することで、もし海賊が侵入しても、住民が罠を仕掛けて撃退できるようにしたというものです。しかし、地元住民の間では、実際には教会の近くに住みたい住民を避けるように道が曲がり、町は無計画に建設されたという意見も根強くあります。

世界遺産

カマグエイの街は、1530年代に建設され、19世紀までスペイン領西インド諸島の経済的な中心地として発展しました。このため、17世紀に建てられた教会をはじめ、スペイン植民地時代の建築物が今も多く残っています。これらの歴史的な街並みは、2008年にユネスコの世界遺産に登録されました。

世界遺産としての登録基準は以下の通りです。

(4) 人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例であること。
(5) ある文化（または複数の文化）を代表する伝統的集落、あるいは陸上ないし海上利用の際立った例。もしくは特に不可逆的な変化の中で存続が危ぶまれている人と環境の関わりあいの際立った例であること。

カマグエイは、その複雑な都市計画、歴史的な建築物、そして文化的な遺産を通じて、キューバの豊かな歴史を物語る重要な場所です。観光客にとっても魅力的なこの街は、歴史愛好家や文化に興味のある人々にとって見逃せない場所と言えるでしょう。

外部リンク

[人口]]数値出典: [CUBAVIP. Population.
Camagüey Web portal (スペイン語)
* Municipality of Camagüey Website (スペイン語)

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