カントリー&ウェスタン・メモリアル・アルバム

『カントリー＆ウェスタン・メモリアル・アルバム』：ホームタウナーズによる1969年の名盤

1969年10月、日本の音楽シーンに確かな足跡を残すカントリー＆ウェスタン・バンド、ホームタウナーズが、彼らの重要なアルバムとなる『カントリー＆ウェスタン・メモリアル・アルバム』を日本コロムビアより発表しました。この作品は、当時の日本のカントリーミュージックを代表するバンドの一つであった彼らの演奏に加え、日本のスチール・ギター奏者の第一人者である原田実がゲストとして参加している点でも注目されます。

アルバムは、ホームタウナーズが培ってきたカントリー＆ウェスタンというジャンルへの深い愛情と技術が結実した内容となっています。収録曲は、インストゥルメンタルからボーカル曲まで多岐にわたり、この時代のカントリーミュージックの幅広い魅力を伝えています。彼らの確かな演奏力に、原田実の情感豊かなスチール・ギターの音色が加わることで、楽曲は一層深みを増しています。

収録曲

アルバムはA面（Side 1）とB面（Side 2）で構成されており、それぞれ以下のような楽曲が収録されています。

Side 1

オレンジ・ブロッサム・スペシャル
ハーフ・アズ・マッチ
ライダース・イン・ザ・スカイ
サン・アントニオ・ローズ
フール・サッチ・アズ・アイ
カウ・ライジャ
メドレー: ケンタッキー・ワルツ～テネシー・ワルツ～ミズーリ・ワルツ

Side 2

北風
淋しきブルース
たそがれのワルツ
偽りの心
ホンキー・トンク・マン
マンション・オン・ザ・ヒル
16トン

これらの収録曲からは、インストゥルメンタルの名演である「オレンジ・ブロッサム・スペシャル」や、多くのアーティストにカバーされたクラシック曲、さらには日本語タイトルの楽曲までが含まれており、当時の日本のカントリーシーンにおけるレパートリーの多様性がうかがえます。

参加メンバー

このアルバムの制作に参加したメンバーは以下の通りです。

鈴木恒雄：リード・ギター、フィドル
金子行延：ベース
青木孝義：ドラム
三田ひろし：サイド・ギター、ヴォーカル
杉はじめ：サイド・ギター、ヴォーカル
原田実：スチール・ギター (ゲスト参加)

ホームタウナーズのレギュラーメンバーに加え、ゲストとして名を連ねる原田実の参加は、このアルバムに特別な彩りを加えています。バンドメンバーそれぞれが担当楽器を確かな技術で演奏し、アルバム全体のサウンドを支えています。

また、本作の編曲は野口武義が担当しています。彼の編曲が、各楽曲の魅力を最大限に引き出し、アルバム全体の完成度を高める上で重要な役割を果たしました。

『カントリー＆ウェスタン・メモリアル・アルバム』は、ホームタウナーズというバンドのキャリアにおける重要な作品であると同時に、1960年代後半の日本のカントリー＆ウェスタン音楽の状況を知る上でも貴重な記録と言えるでしょう。このアルバムは、当時の音楽ファンに愛され、今なお多くのカントリーミュージック愛好家にとって記憶に残る一枚となっています。

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