カンナ科

カンナ科（Cannaceae）について

カンナ科（カンナか、Cannaceae）は、ショウガ目に属する単子葉植物の科であり、ダンドク科とも呼がれます。この科は、カンナ属（Canna）のみで構成されており、主に熱帯地域に自生する野生種が50種以上存在しています。特に、園芸用途として品種改良されたカンナ（ハナカンナ、Canna x generalis）が広く知られています。

カンナの特徴

カンナ科には、原種として知られるダンドクや食用として利用されるショクヨウカンナも含まれています。ここでは、代表的な園芸種であるハナカンナや原種、食用種の情報について詳しく見ていきましょう。

園芸種 C. x generalis

ハナカンナ（C. x generalis）は、元々は宿根草ですが、その大きな根茎を用いて繁殖可能なため、春植えの球根植物として扱われることもあります。カンナの葉は楕円形で、そのサイズは非常に大きく、存在感があります。花は夏から秋にかけて咲き、色とりどりの花を楽しめます。赤、黄色、ピンク、白、さらに黄色に赤の絞り模様や赤の水玉模様とバリエーションも豊富です。

ハナカンナの花びら状の部分は、実際には6本のおしべのうちの5本が変化したもので、1本だけが本来の機能を果たします。また、ハナカンナは草丈によって2mに達する高性種と、1mほどの矮性種に分かれ、特に花壇の背景として重宝されています。1990年代には、タキイ種苗が実生で栽培した草丈50cm未満の超矮性種を開発し、その後ピンク、黄色、赤といった色合いが登場しました。この品種は花壇に限らず、鉢やプランターでの育成にも適しています。

原種

園芸用のカンナの原種とされているのがダンドク（Canna indica var. orientalis）です。原種は比較的丈夫で、園芸種の育成においてしばしば利用されます。

食用種

ショクヨウカンナ（C. edulis）は、主にその根茎が食用に供される植物です。この種は、根茎が栄養価が高く、多くの地域で食材として重宝されています。特に熱帯地域では、地域の料理に利用されることが多いでしょう。

参考リンク

• - Cannaceae in Watson, L., and Dallwitz, M.J. 1992 onwards.
• - Cannaceae in Angiosperm Phylogeny Website
• - 花前線|カンナ（タキイ種苗）

カンナ科はその多様性と美しさから、園芸の世界で広く愛されており、世代を越えて親しまれています。これからも新たな品種が誕生し、さまざまな形で私たちの生活に彩りを加えてくれることでしょう。

もう一度検索