カンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバル

カンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバル

カンヌライオンズ、正式にはカンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバル（Cannes Lions International Festival of Creativity）は、6月下旬にフランス・カンヌで開催される、世界的に有名な創造性の祭典です。このイベントは、One Showやクリオ賞と並ぶ、世界3大広告賞の一つとして広く知られています。広告業界における新たなトレンドや創造性を表彰するため、多くの国の広告関連専門家やクリエイターが一堂に会します。

概要

このフェスティバルは1954年に設立され、当初は映画というメディアが主流であった時代に、劇場コマーシャル（シネマアド）を中心としたコンペティションとして始まりました。長きにわたって、広告主へのプロモーション活動の一環として行われてきたこのイベントは、サワ（SAWA）という業界団体の主催により、カンヌ映画祭の開催地でスタートしました。最初の開催では、Film部門として、35mmフィルム作品に限定されたコンクール形式でしたが、時とともに広告業界全体を対象にするイベントへと成長しました。

カンヌライオンズは、後に独立した組織として運営されるようになり、現在はInternational Advertising Festival Limitedという会社（本社ロンドン）によって管理されています。2011年には名称の変更が行われ、「カンヌ国際広告祭」という名前から「広告」の文字が外れ、現在の名称へと進化しました。日本においては、株式会社東映エージエンシーが初期の頃から代表事務局の役割を果たしていましたが、2019年からは日本経済新聞社がその権利を引き継ぎ、フェスティバルのプロモーションに関与しています。

各部門

カンヌライオンズでは、さまざまな部門が設けられており、それぞれに対してグランプリや金賞、銀賞、銅賞が存在します。主な部門にはフィルム、プレス、アウトドア、サイバー、メディア、ダイレクトマーケティング、ラジオ、チタニウム、プロモ、デザイン、エンターテインメント、ヘルスなどがあります。特にデザイン部門は2008年から新設され、エンターテインメント・ライオンズ・フォー・ミュージック部門は2016年に設置されました。また、ヘルス部門も2014年に新たに加わりました。

日本の受賞歴

カンヌライオンズでの日本の受賞歴は非常に輝かしいものがあります。例えば、JR東日本と電通によるプロジェクト「行くぜ、東北。」がデザイン部門で金賞を受賞しました。また、本田技研工業と電通、株式会社もりの協力による「Honda. Beautiful Engines」がデザイン部門で銅賞を獲得しています。さらに、サントリー食品インターナショナルの「Ninja High School Girl by C.C. Lemon」は、ブランデッドコンテンツ＆エンターテインメント部門で銀賞に選ばれました。

このように、カンヌライオンズはクリエイティビティの最も素晴らしい表現を称える場であり、国内外の広告業界全体にとって重要なイベントとなっています。

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