カンポベロ島

カンポベロ島の紹介

カンポベロ島は、カナダのニューブランズウィック州シャーロット郡に位置する、アメリカ合衆国のメイン州と近接した島です。この島はファンディ湾の湾口にあり、橋によって本土と接続されています。カンポベロ島は、19世紀末から20世紀初頭にかけて北米東海岸の高級避暑地として名を馳せており、特に米国元大統領フランクリン・D・ルーズベルトが関係していることで知られています。最新のデータによれば、2016年の時点での島の人口は872人です。

地理

カンポベロ島は、パサマクォディ湾の内部にある小さな島々の中でも最大で、南北に約14km、東西に最も広い部分で5km、面積は約39.6km²です。島の南東部にはグランド・マナン島があり、北西にはディア島があります。また、島の西側にはアメリカのムース島があります。カンポベロ島の北岸には断崖絶壁のイースト・クォディ岬があり、西にはチャーリー岬とマルホランド岬灯台が位置しています。南西岸からは、米国最東端の町ルーベックが見えており、ルーベックに渡る橋が架かっています。

アクセス

カンポベロ島にはカナダ本土や他の島々との直接的な道路接続はありませんが、フランクリン・D・ルーズベルト橋を利用してルーベックへは陸路でアクセスできます。夏季にはディア島を経由してカナダ本土へのフェリーが運航されていますが、2017年には一時的に休航していました。住民の大部分は漁業や農業、観光業に従事しており、ウェルシュプールやウィルソンズ・ビーチという漁業集落があります。また、観光名所としてはヘリング岬州立公園やルーズベルト・カンポベロ国際公園があります。

自然環境

カンポベロ島があるパサマクォディ湾は、ラブラドル海流の影響を受けており、その冷たい海水がこの地域の気候に多大な影響を及ぼしています。この独自の気候は、岬の灌木や隆起泥炭地の形成を促し、豊かな生態系を支えています。カンポベロ島は大西洋を渡る渡り鳥の通過地でもあり、約160種の鳥類が生息しています。

歴史

カンポベロ島はもともとアメリカ先住民のパサマクォディ族が住んでいた地域であり、彼らはこの島を「本土に沿った土地」と呼びました。最初に島を訪れたヨーロッパ人は1604年にサミュエル・ド・シャンプランとピエール・ドゥグァ・ド・モンであり、后にフランス人によって「貝殻の港」と名付けられました。1713年にイギリスの支配下に入った後、島は新たな経済的発展を遂げ、特に漁業や観光業が発展しました。

フランクリン・D・ルーズベルトは、幼少期に島で多くの時間を過ごし、彼の家族は1883年にここに夏の別荘を建設しました。ルーズベルトの大統領任期中、彼は島を一度訪れており、1930年には州道774号線が開通しました。1962年には、ルーズベルトの名にちなんだ橋が開通し、その後、国際公園としてのルーズベルト・カンポベロ国際公園が設立されました。

生活状況

カンポベロ島には、生活に必要なインフラやサービスがありますが、国境を越える必要があるため、一部のサービスにアクセスするのが難しいです。また、住民への郵便物はアメリカを経由して配達されており、近年は郵便物の検閲が行われるようになり、住民の間で懸念の声が上がっています。教育面では、K-12の学校が1校存在しています。彼らの生活は漁業や観光、農業に支えられつつ、独特の文化が息づいています。

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