カーボベルデ・フランス軍

カーボベルデ・フランス軍とは

カーボベルデ・フランス軍（略称：FFCV）は、1974年3月29日に結ばれたセネガルとの防衛協定に基づいて、フランスによって現地に駐留されている軍隊です。この部隊は、ポルトガル語圏に位置するカーボベルデの名称を冠していますが、実際にはカーボベルデ共和国には駐留していません。彼らの統合司令部は、ダカールという都市に位置しています。

編成と役割

カーボベルデ駐留フランス軍は、海外フランス軍司令官の指揮下に置かれ、司令官はフランス統合参謀総長の直轄のもとで任務を遂行しています。部隊は約1,200人の陸海空の軍人から構成され、加えて文民職員や現地の技術者も含まれています。この駐留軍は、フランスのアフリカ大陸における前線戦力として、西アフリカ地域での様々な作戦を支える重要な役割を果たしています。

海外フランス軍司令官は、定常及び臨時の統合部隊を管理し、訓練を行い、介入能力を維持しています。彼らの主な任務は、国際的な軍事作戦の支援やその準備、後方支援などです。

陸軍部隊

カーボベルデ駐留フランス軍の陸軍部隊には、機械化歩兵大隊が配属されており、その中隊は4ヶ月ごとに本国の部隊と交代しています。

海軍部隊

海軍からは、フュージリア海兵作戦コマンドに所属する部隊が、通信施設の保護のためにリュフィスクに配備されています。これも4ヶ月ごとの交代制で行われています。さらに、ダカール港には海軍兵器庫が存在し、戦車に関連する揚陸舟艇も配備されています。

空軍部隊

フランス空軍は、ダカール＝ウアカム空軍基地（レオポール・セダール・サンゴール国際空港）で活動しており、海上での哨戒任務や捜索救難任務に従事しています。また、空軍小銃中隊が基地の警備を担い、こちらも定期的に部隊が交代します。

国家憲兵隊部隊

駐留軍には、国家憲兵隊の幹部班も在籍しており、治安維持や軍事作業を支援しています。

任務と活動

カーボベルデ駐留フランス軍は、セネガルとの防衛協定に基づき、主にセネガル軍との協力を通じて軍事活動に従事しています。特に、セネガルが外敵から攻撃を受ける状況において、共同防衛に努めています。さらに、軍民協力活動や、地域経済共同体の一環としての指揮支援を実施しています。

2002年に勃発したコートジボワールの内戦の際には、リコネル作戦を展開し、フランス人の救出を行いました。この作戦では、C-160戦術輸送機を用いた支援や、海上警戒活動、歩兵部隊の配置、さらには事前の資器材提供などを行っています。

また、2010年には、欧州水陸両用戦イニシアチブに基づいたエメラルド機動という演習が行われ、旅団規模の戦略的訓練に参加しました。

このように、カーボベルデ・フランス軍は、地域の安全保障と国際的な軍事協力の一翼を担っており、さまざまな状況に対応する能力を維持しています。

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