ガッツヤング登場

『ガッツヤング登場』と『ヘーイ!ハイ!ガッツ』：1970年代を彩った視聴者参加型バラエティ番組

1973年から1975年にかけて、東京12チャンネル（現・テレビ東京）で放送された『ガッツヤング登場』と『ヘーイ!ハイ!ガッツ』。この2番組は、当時としては斬新な視聴者参加型バラエティとして、多くの視聴者を魅了しました。軽快なテンポと、予測不能な展開が魅力の、忘れられない番組だったと言えるでしょう。

キャッシーとせんだみつおが仕切る、スタジオ公開生放送

番組は、スタジオを舞台にした公開生放送というスタイルが大きな特徴でした。司会は、人気タレントのキャッシーと、お笑い芸人のせんだみつお。二人の軽妙な掛け合いと、時にハプニングも交えた進行が、番組を盛り上げました。

『ガッツヤング登場』時代には、番組前半で一般参加者による特技披露コーナーが展開されました。参加者たちは、持ち前の才能を披露しようと、様々なパフォーマンスを繰り広げ、スタジオは熱気に包まれました。番組後半には、観客の中から選ばれた代表者がゲスト歌手へプロポーズするという、当時としてはかなり大胆な企画も実施されました。もちろん、プロポーズが成功するとは限りませんでしたが、その緊張感と、結果を待つ観客の熱狂は、番組の見どころの一つでした。ゲスト歌手による歌の披露も、番組を彩る重要な要素でした。

『ヘーイ!ハイ!ガッツ』：リニューアルでさらにパワーアップ

1974年7月からは、『ヘーイ!ハイ!ガッツ』としてリニューアル。番組の内容も一新されました。リニューアル後も、ゲスト歌手は出演していましたが、視聴者参加型コーナーの内容は大きく変わりました。

新企画として注目を集めたのが、観客代表2名とゲスト歌手による「尻相撲」（番組内では「ドンケツ」と呼ばれていました）です。そのユニークな企画と、予想外の展開に、スタジオは大きな笑いに包まれました。また、若い女性が観客の中から理想の相手を見つけるという、恋愛要素を含むコーナーも設けられ、視聴者の関心をさらに惹きつけました。

放送時間とスポンサー

『ガッツヤング登場』の放送時間は、当初は土曜日の17時45分から18時15分でしたが、後に18時15分から18時45分に移動しました。『ヘーイ!ハイ!ガッツ』になってからも、土曜日の18時15分から18時45分の放送が継続されました。関西地方では、毎日放送が3日遅れで放送していました。

スポンサーは、当初は明治製菓（現・明治）の一社提供でしたが、『ヘーイ!ハイ!ガッツ』開始と同時に、明治製菓と明星食品の二社提供となりました。一社提供時代には、オープニングでインタビューを受けた観客に、明治製菓のチョコバー「テキサス・バー」がプレゼントされるという、嬉しい企画もありました。

時代の空気を映し出した、バラエティ番組

『ガッツヤング登場』と『ヘーイ!ハイ!ガッツ』は、1970年代前半の日本のテレビ界において、視聴者参加型のバラエティ番組として、独自の地位を築きました。番組の企画や演出は、当時の若者の感性や流行を反映しており、その時代の空気を感じさせる貴重な番組です。現在では、この番組を知る人は少なくなりましたが、当時の視聴者にとっては、忘れられない思い出深い番組の一つとなっていることでしょう。番組が残した、視聴者と一体となった熱狂と、独特のエンターテインメント性は、現代のバラエティ番組にも影響を与え続けていると言えるでしょう。

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