ガマリエル・ディアス

ガマリエル・ディアスは、1981年 2月14日にメキシコのミチョアカン州タカンバロで生まれた元プロボクサーである。世界ボクシング評議会（WBC）スーパーフェザー級の元世界王者として知られる。

プロキャリア

1998年5月19日にプロデビュー戦を行ったが、この試合は判定負けという結果に終わった。

キャリア初期はフェザー級で活動し、2003年8月23日にはFECARBOXフェザー級王座決定戦に出場するも、負傷による3回引き分けとなり、タイトル獲得はならなかった。しかし、翌2004年2月21日には同王座に再び挑戦し、イスマエル・ゴンザレスを12回判定で破り、王座を獲得。このタイトルを3度防衛した。

2005年12月2日にはアメリカ合衆国へ進出。カリフォルニア州での試合で、無敗のNABF北米フェザー級王者ロバート・ゲレーロに挑戦。ゲレーロの高い技術に苦戦を強いられたものの、積極的に攻め続け、2-1の僅差判定で勝利。北米タイトルを獲得した。

しかし、2006年6月23日に行われたゲレーロとのリマッチでは、6回にダウンを喫し、そのままカウントアウトにより敗北。NABF王座から陥落した。

王座陥落後もフェザー級で戦い続け、2007年7月13日にはエリオ・ロハス（ドミニカ共和国）とWBC世界フェザー級挑戦者決定戦で対戦。前半でポイントを優位に進め、2-1の僅差判定勝ちを収め、当時の世界王者ホルヘ・リナレスへの挑戦権を獲得した。

そして、2007年12月15日、メキシコのカンクンでホルヘ・リナレスのWBC世界フェザー級王座に挑戦。しかし、王者の強力なパンチの前に8回KO負けを喫し、世界王座獲得はならなかった。

スーパーフェザー級への転向と世界王座獲得

リナレス戦での敗北後、減量苦を理由にスーパーフェザー級へ階級を上げた。

スーパーフェザー級転向後も世界王座を目指し、2008年10月11日にはウンベルト・ソトとWBC世界スーパーフェザー級暫定王座決定戦を行うが、TKO負けで王座獲得はならず。2009年2月2日には南アフリカでIBO世界スーパーフェザー級王者ゾラニ・マラリに挑戦したが、12回判定で敗れた。

世界タイトルには届かなかったものの、地域タイトル戦線では活躍を見せた。2009年6月13日にはアリリオ・リベロとのWBCアメリカ大陸スーパーフェザー級暫定王座決定戦で、5回に2度のダウンを奪いTKO勝利。王座を獲得した。さらに、2010年1月23日にはCABOFEスーパーフェザー級王座を獲得し、このタイトルを8度も防衛するなど、実力を示した。

そして迎えた2012年10月27日、日本の東京国際フォーラムにて、帝拳プロモーション所属のWBC世界スーパーフェザー級王者、粟生隆寛が保持する世界王座に挑戦。この試合でディアスは終始優位に立ち、3-0の大差判定で勝利。悲願の世界王座獲得を果たした。

世界王座陥落とその後のキャリア

世界王者となったディアスは、2013年4月8日に東京の両国国技館で日本の三浦隆司を相手に初防衛戦を行った。この試合でディアスは三浦の強打に苦しみ、3回、6回、7回、そして9回と立て続けにダウンを奪われた末、9回1分21秒にレフェリーストップによるTKO負けを喫し、僅か半年で世界王座から陥落した。

王座陥落後も現役を続行し、2013年8月10日にはWBCアメリカ大陸スーパーフェザー級王者ダンテ・ハルドンと対戦。打撃戦となり、互いにダウンや減点を喫する荒れた展開の中、8回にダウンを奪われKO負けを喫し、再起戦を飾ることはできなかった。

その後もライト級などで地域タイトルやインターナショナルタイトルへの挑戦を重ねたが、2014年9月13日のWBOインターコンチネンタルライト級王座挑戦では負傷引き分け、2015年4月3日のNABA/NABO北米ライト級王座挑戦、同年8月1日のWBC世界ライト級シルバー王座決定戦はいずれも判定負けに終わるなど、世界王座返り咲きは叶わなかった。

2015年には再び日本の粟生隆寛との再戦が決定していたが、粟生の負傷により中止となった。しかし、2018年3月1日にはライト級契約で三度目の来日を果たし、ゼビオアリーナ仙台で行われた試合で粟生隆寛と対戦。フルラウンド戦い抜いたものの、0-3の判定で敗れた。

獲得タイトル

- FECARBOXフェザー級王座
- NABF北米フェザー級王座
- WBCアメリカ大陸スーパーフェザー級暫定王座
- CABOFEスーパーフェザー級王座（防衛8）
- WBC世界スーパーフェザー級王座（防衛0）

ガマリエル・ディアスは、数々の地域タイトルを獲得し、フェザー級とスーパーフェザー級の二つの階級で世界挑戦を経験。特に日本でWBC世界スーパーフェザー級王座を獲得した功績は、彼のキャリアにおいて重要な位置を占める。

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