ガリシア統一左翼

ガリシア統一左翼（Esquerda Unida、EU）

ガリシア統一左翼（EU）は、スペインの全国政党である統一左翼（IU）のガリシア州における地域組織です。1986年の結成以来、ガリシアの政治において一定の影響力を持っており、州議会や地方自治体で議席を獲得しています。

歴史

結成の背景

1986年、スペインのNATO残留を巡る国内の激しい議論の中で、ガリシア共産党（PCG）をはじめとする複数の左派勢力が結集し、選挙連合としてガリシア統一左翼が誕生しました。1989年には政治・社会運動体へと移行し、初代代表にはガリシア共産党の書記長であるアンショ・ゲレイロが就任しました。

1990年代の展開

1995年には、ガリシア社会党＝ガリシア左翼（PSG-EG）の一部が合流し、組織の拡大を図りました。同年の自治体選挙では、ルーゴとフェロルで議席を獲得するなど、一定の成果を上げました。

内部分裂と再編

1997年、州議会選挙におけるガリシア社会主義者党（PSdeG）との共闘を巡り、組織内部で対立が発生しました。アンショ・ゲレイロ代表が率いるグループと、カルロス・ダフォンテやマヌエル・ペーニャ＝レイらが率いるグループが対立し、後者は全国組織であるIzquierda Unidaとの関係維持を主張しました。その後、裁判所の決定により、Esquerda Unida（ガリシア語で統一左翼の意）の名称使用が認められました。

2000年代以降の歩み

2000年代に入ると、代表の交代や選挙での苦戦が続きました。2005年にはヨランダ・ディアスが代表に就任し、組織の再建を目指しました。2010年には、ガリシア人民戦線（FPG）などの左翼勢力との再結集を模索し、2011年の地方選挙では1993年以来となる好成績を収めました。

アルテルナティーバ・ガレーガ・デ・エスケルダへの参加

2012年、ガリシア統一左翼は、アノーバ＝イルマンダーデ・ナショナリスタなどの団体と共同で、選挙連合アルテルナティーバ・ガレーガ・デ・エスケルダ（AGE）を結成しました。同年のガリシア自治州議会選挙では、AGEは躍進を遂げ、9議席を獲得しました。

選挙結果

ガリシア統一左翼は、ガリシア州議会選挙や自治体選挙において、議席を獲得しています。2012年の自治州議会選挙では、アルテルナティーバ・ガレーガ・デ・エスケルダとして9議席を獲得し、そのうち5議席がガリシア統一左翼に配分されました。

歴代代表

1986-1997: アンショ・ゲレイロ（Anxo Guerreiro）
1998-2000: マヌエル・ペーニャ＝レイ（Manuel Peña-Rey）
2000-2002: カルロス・ダフォンテ（Carlos Dafonte）
2003-2004: ピラール・ディアス（Pilar Díaz）
2004-2005: 暫定委員会
2005-2017: ジョランダ・ディアス（Yolanda Díaz）
* 2017-: エヴァ・ソーラ（Eva Solla）

ガリシア統一左翼は、ガリシアの左派勢力の一翼を担い、社会運動や政治活動を通じて、ガリシア社会の変革を目指しています。

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