ガレス・アンスコム

ガレス・ウィリアム・アンスコム

ガレス・ウィリアム・アンスコム（Gareth William Anscombe）は、1991年5月10日にニュージーランドのオークランドで生を受けたプロラグビーユニオン選手です。主にゲームをコントロールする司令塔であるスタンドオフ（SO）や、最後尾から攻撃や防御を支えるフルバック（FB）としてプレーします。身長は183cm、体重は86kgです。現在はイングランド最高峰リーグであるプレミアシップに所属するグロスター・ラグビーでプレーしています。

キャリアの始まりとニュージーランド時代

アンスコムは、自身のキャリアを故郷ニュージーランドでスタートさせました。オークランドの地域代表チームで頭角を現し、ラグビーの才能を開花させます。若い頃には将来有望な選手として、U20ニュージーランド代表にも選出され、国際舞台での経験を積みました。その後、南半球の主要なプロリーグであるスーパーラグビーに参戦し、ブルーズ、そしてチーフスといったニュージーランドの強豪フランチャイズでプレーしました。スーパーラグビーでの経験は、彼の選手としての幅を広げ、世界レベルでのスキルとゲーム理解度を高める上で重要な期間となりました。

ウェールズへの移籍と代表活動

ニュージーランドでのキャリアを経て、アンスコムはヨーロッパへと活動の場を移します。ウェールズの首都カーディフを本拠地とするカーディフ・ブルーズに加入したことは、彼のキャリアにおける大きな転機となりました。母親がカーディフ出身であったという母方の繋がりにより、アンスコムはウェールズ代表としてプレーする資格を得ることになります。

ウェールズ代表に選出されてからは、国際舞台でその才能を発揮しました。正確なキック、冷静なゲームコントロール、そして攻撃参加能力でチームに貢献し、中心選手の一人として活躍しました。2022年12月時点でのウェールズ代表キャップ数は37を数え、数多くのテストマッチに出場しています。また、ラグビー界最大の祭典であるワールドカップにも二度、ウェールズ代表の一員として参加しています。具体的には、2015年のワールドカップ・イングランド大会、そして2023年のワールドカップ・フランス大会のメンバーに名を連ねました。ワールドカップという大舞台での経験は、彼にとってかけがえのない財産となっています。

ウェールズ国内リーグと新たな挑戦

カーディフ・ブルーズで数シーズンを過ごした後、アンスコムは同じくウェールズを拠点とするプロチーム、オスプリーズに移籍しました。2019年にオスプリーズに加入してからも、プロ14（現在のユナイテッド・ラグビー・チャンピオンシップ）などの国際リーグでハイレベルなプレーを続け、チームの主要選手として活躍しました。

ウェールズでの長年の活躍の後、彼はアジアでの新たな挑戦を決意します。2023年には、日本の国内トップリーグであるリーグワンに所属する東京サントリーサンゴリアスへの加入を発表しました。日本でのプレーは短い期間ではありましたが、日本のラグビーファンにその洗練されたスキルとゲームメイク能力を披露しました。

現在の所属クラブ

日本での挑戦を終えた後、アンスコムは再びヨーロッパへと戻ります。2024年には、イングランドの最高峰リーグであるプレミアシップのグロスター・ラグビーへの加入が決定しました。現在はグロスターの一員として、イングランド国内およびヨーロッパクラブ大会で、持ち前の経験と能力を活かしたプレーを見せています。

ガレス・アンスコムは、ニュージーランドで培ったスキルとウェールズ代表としての豊富な国際経験を兼ね備えた、世界的に知られるラグビー選手です。その多才なプレースタイルとリーダーシップは、所属するチームにとって重要な存在となっています。

もう一度検索